廃める / 伊藤左千夫
地名一覧
本郷
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にたって下に降りた、そうしてまっすぐにちゅうちょなく本郷の表通りへくる。
鹿児島
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上へあがった。玄関の間のすみへ荷物をかた寄せ、鹿児島高等学校の記章ある帽子を投げるようにぬぎやって、狭い額の汗をふき
「僕はときどき鹿児島でくったんです。」
矢野は鹿児島高等学校を卒業して、帰郷して暑中休暇の間は意外元気であった。
話せという。友人は法科の学生で矢野より一年早く鹿児島高等を出た中島という男だ。どどいつが大好きだという元気のいい
東京
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ば気が済まないというふうであった。ことに今度は東京にいるのだから、一散にやって来たのである。大木のほう
矢野は寝てから容易に寝つかれない。東京学生のようすもたいていわかってやや安心した。学生の理想として明け暮れ
「東京で君毎日何人ぐらいづつ人が死ぬと思う。おれは不仕合わせだ、おれに
矢野は東京の空気のなんとなく荒けていて、病身な自分には、すこぶる
東京の学生生活にも、いちじるしく趣味を感じてきた。下宿屋の状態から、
上野
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のがいやでしばらくあたりをうろついてる間に、了見が変わり上野に行って、博物館を見たり、動物園を見たり、理屈もなく遊んで
矢野はいっしょに上野あたりまで散歩しようというを、今二三日こもっておれ、風を引かん