東照宮 日光山 堺 宇都宮 上野 大宮 赤羽

廿二日つとめて霧降の瀧訪はやとあなひ引具しつゝ東照宮の東うら手より谿を渉り岡を越へつゝゆくほとにいとおもしろき山

くみぬ　午前のうちに宿には歸りけり　此日東照宮に詣せんとの心かまへなりしを思へは今宵は月の暦の

午后より東照宮にまふてゝ四時半と云ふに都ゆきてふ※車にかへる吾身を

なく烏羽玉の夜路をは馳りつゝ※車は直に日光山にこそ向ひにけれ　はや近しなと乘合の人々のゝしりけれは

の石ふみ程近に建られたり　夫かうたへるやう日光山の勝れたる氣色は天か下にならひなし華巖のさかんなるは日光

色は天か下にならひなし華巖のさかんなるは日光山にたくひなしと實にあたれるの言葉といふへからん　高さ七十五丈幅

さなきたに物さひしきは深山のならひなるをかゝる堺にたゝひとりうちいてゝ誰かは物を思はさるへき　朝つゆにひと

さわらひ浦和大宮なと夢の間に打過て上野の國宇都宮にそ日は暮にける

丙申の秋神無月廿日の午の後二時半と云ふに上野の山のふもとより※車にこそうち乘りけれ

赤羽さわらひ浦和大宮なと夢の間に打過て上野の國宇都宮にそ日は暮にける

赤羽さわらひ浦和大宮なと夢の間に打過て上野の國宇都宮にそ日は暮にける

赤羽さわらひ浦和大宮なと夢の間に打過て上野の國宇都宮にそ日