箱根 駿河台 鎌倉河岸 駿府 江戸 福岡 日本橋 神田 大久保 浅草

「箱根の山砦を手下に渡して江戸へ足を入れたというのも、江戸の

「それも改心したからさ。……駿河台の大久保様、彦左衛門のご前に縋り、罪障悉く許されたところから、表向き

これより悪行面白く、辻斬りして金子を奪いぬ。その頃鎌倉河岸に風呂屋と称するもの十軒あり。湯女に似て色を売りぬ。この他

ていた風呂屋女を吉原の土地へ一つに集め、駿府の遊女町を持って来たなどは確かに面白い考えだ」

祖父の頼みにより甚太郎を弟子とし、その後武蔵武州江戸に下向し、神田お玉ヶ池附近に道場を構え剣術の指南もっぱらなり。ここに甚太郎

十軒あり。湯女に似て色を売りぬ。この他江戸に一切売色の徒なし、甚太郎悪行して奪いし金銀みなここにて使い捨てぬ。

後再び江戸に入る。云々」

で、その勾坂甚内が二度目に江戸へはいって来た時から作者の物語は展開するのである。

「箱根の山砦を手下に渡して江戸へ足を入れたというのも、江戸の様子が見たかったからだ。

手下に渡して江戸へ足を入れたというのも、江戸の様子が見たかったからだ。……ところで今俺は江戸にいる。

様子が見たかったからだ。……ところで今俺は江戸にいる。が、別に嬉しくもない」

山海の珍味と云ったところで、この時分の江戸の料理と来ては京大坂に比べて、不味さ加減が話にもなら

観念仏、三甚内はこの世からつまり消えたも同じ事、江戸は今からご安泰だ。アッハッハッハッ」と揺すり上げて勾坂甚内は笑ったが、それ

福岡の城主五十二万石、松平美濃守のお邸は霞ヶ関の高台にあったが

「卒爾ながら物を訊く。日本橋の方へはどう参るな？」

甚太郎を弟子とし、その後武蔵武州江戸に下向し、神田お玉ヶ池附近に道場を構え剣術の指南もっぱらなり。ここに甚太郎は十一歳より

「それも改心したからさ。……駿河台の大久保様、彦左衛門のご前に縋り、罪障悉く許されたところから、表向きは

間もなく浅草鳥越において勾坂甚内は磔刑に処せられ無残の最後をとげたそうで