天主閣の音 / 国枝史郎

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地名一覧

東照宮

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半の方を連れ、他に二三人の供を従え、東照宮へ出かけて行った。彼には斯ういう趣味があった。一方豪奢な行列

東照宮は長島町にあった。城を出ると眼の先であった。

長者町

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見下ろした。お濠の水は燃えていた。七軒町、長者町、商家がベッタリ並んでいた。屋根の甍が輝いていた。若宮あたり

辰巳

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西北の隅に土蔵がある。しかも二棟並んでいる。辰巳の二戸前というやつだ。主人の威光益々加わり、眷族参集という瑞象

江戸

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「ふん、江戸に負けるものか。江戸と同じ生活をしろ」

「ふん、江戸に負けるものか。江戸と同じ生活をしろ」

「……諸事凡て江戸、大阪等、幕府直轄地同様の政治をなさんとせり。されば同年七月の

。矢弾がヒューヒュー空を飛ぶ。ワーッ、ワーッと鬨の声だ。江戸と名古屋と戦争だ! おっとドッコイ云い過ぎた! そこまで云うんじゃァ無かっ

「それじゃァ矢っ張り江戸に対して?」

大須観音境内は、江戸で云えば浅草であった。

久しい以前から其宿に、江戸の客が二人泊っていた。帳場の主人や番頭は多年の経験から二人

「お家に江戸のお客様が、お二人泊って居られましょうね?」

「私は江戸の小間物屋で、喜助と申す者でございますが、鳥渡お二人様にお

「だが是は不可能だよ。俺は江戸の町奉行、江戸のことなら何うともなるが、此土地では何うも手

「だが是は不可能だよ。俺は江戸の町奉行、江戸のことなら何うともなるが、此土地では何うも手も足も出せ

「旦那、何んだじゃありませんよ。三人の江戸のお客様、大変な人達でございますよ」

「これは何うも大事件だ。江戸の町奉行が隠密となり、直々他領へ入り込むとは、曾て前例の無いことだ

「うん」宗春は顎を杓った。「江戸の吉宗奴が俺を疑い、町奉行の大岡越前奴を、隠密として入り込ま

「江戸に比べると小さなものだ」突然呻くように宗春は云った。「あわよくば将軍に

は三家の筆頭、尾張大納言家の城下であって、江戸、大阪、京都を抜かしては、規模の広大、輪奐の美、人口の

江戸の町奉行大岡忠相に、宗春話し度いことがある。夜分ではあるが登城

鱗をさえもお剥がしになりお使いなさるという噂、江戸へ聞えて大評判、そこで実否を確かめようと、主人の命で名古屋へ下り

名古屋

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で持つ」と、俚謡にまでも唄われている、その名古屋の大城は、慶長十四年十一月から、同十六年十二月迄、約二

そうして※槃会の季節となった。仏教の盛んな名古屋の城下は、読経の声で充たされた。

がヒューヒュー空を飛ぶ。ワーッ、ワーッと鬨の声だ。江戸と名古屋と戦争だ! おっとドッコイ云い過ぎた! そこまで云うんじゃァ無かったっけ

これは結構でございますなあ。あの高いお天主へ上り、名古屋の城下を眺めましたら、さぞ可い気持でございましょう」香具師の眼はギロリと

をご心配になり、隠密として此俺を、こっそり名古屋へ入り込ませたのだが」

「吉田三五郎、白石治右衛門、二人の股肱を引き連れて、名古屋へこっそり這入り込み、二流所の旅籠へ宿り、滞在していたとお聞

鹿児島、六十二万石の奥州の仙台、大大名の城下町は、名古屋の他にもあったけれど、名に負う名古屋は三家の筆頭、尾張大納言

城下町は、名古屋の他にもあったけれど、名に負う名古屋は三家の筆頭、尾張大納言家の城下であって、江戸、大阪、京都

て大評判、そこで実否を確かめようと、主人の命で名古屋へ下り、いろいろつまらねえ細工をして、この城内へ入り込んだ迄さアッハッハッ、

それを利用して雲切が、越前守の名を騙り、名古屋へこっそり這入り込み、部下の一人を花作りとし、城中の人々を無気力にする

ことも、まんざらの嘘では無いということも、或る名古屋の老人から聞いた。

加賀

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百万石の加賀の金沢、七十七万石の薩摩の鹿児島、六十二万石の奥州の仙台、大大名の

奥州

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時の藩主は宗春で、先主継友の末弟であり、奥州梁川から宗家に入り、七代の主人となったものであった。末弟の

の加賀の金沢、七十七万石の薩摩の鹿児島、六十二万石の奥州の仙台、大大名の城下町は、名古屋の他にもあったけれど、名に

名古屋城

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夜な夜な名古屋城の天主閣で、気味の悪い不思議な唸り声がした。

伊勢

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下新道、南飴屋町、綿屋町等にも、京、大阪、伊勢等より遊女多く入り込み、随って各種の祭事此時より盛んなり」

大阪

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「……諸事凡て江戸、大阪等、幕府直轄地同様の政治をなさんとせり。されば同年七月の盆踊に

、幅下新道、南飴屋町、綿屋町等にも、京、大阪、伊勢等より遊女多く入り込み、随って各種の祭事此時より盛んなり」

家の筆頭、尾張大納言家の城下であって、江戸、大阪、京都を抜かしては、規模の広大、輪奐の美、人口の稠密比べる

薩摩

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百万石の加賀の金沢、七十七万石の薩摩の鹿児島、六十二万石の奥州の仙台、大大名の城下町は、名古屋の他に

京都

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盆踊には、早くも掛提灯、懸行燈等の華美に京都祗園会の庭景をしのばしめ、一踊りに金二両、又は一

筆頭、尾張大納言家の城下であって、江戸、大阪、京都を抜かしては、規模の広大、輪奐の美、人口の稠密比べるもの

長崎

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渡りの建築模型、類と真似手のねえものだ。わざわざ長崎の唐人から、伝授をされて造った物だ。仇や疎かに思っ

水戸

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「ひょっとかすると水戸様の、ご微行かなんかじゃあ有りますまいかな。それ一人は光圀様

「莫迦をお云いな、何を云うのだ。水戸黄門光圀様なら、とうの昔にお逝去れだ」

仙台

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の金沢、七十七万石の薩摩の鹿児島、六十二万石の奥州の仙台、大大名の城下町は、名古屋の他にもあったけれど、名に負う

鹿児島

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百万石の加賀の金沢、七十七万石の薩摩の鹿児島、六十二万石の奥州の仙台、大大名の城下町は、名古屋の他にも

金沢

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百万石の加賀の金沢、七十七万石の薩摩の鹿児島、六十二万石の奥州の仙台、大大名の城下町

浅草

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大須観音境内は、江戸で云えば浅草であった。