江戸 鎌倉河岸 神保町 銀座 日本橋 上野 鶯谷

「江戸中に一体幾つあるんだろう？」

岡八、見廻したが古道具屋はない、江戸で名高い錦絵の問屋、植甚というのがあるばかりであった。

神保町から一つ橋、神田橋から鎌倉河岸、それから斜めに本石町へ出、日本橋通を銀座の方へ、女はズンズン歩い

たが、矢っ張り後をつけて行った。出たところが神保町、店附の立派な古物商があった。

神保町から一つ橋、神田橋から鎌倉河岸、それから斜めに本石町へ出、日本橋

から鎌倉河岸、それから斜めに本石町へ出、日本橋通を銀座の方へ、女はズンズン歩いて行く。だから、もちろん、岡八も

橋、神田橋から鎌倉河岸、それから斜めに本石町へ出、日本橋通を銀座の方へ、女はズンズン歩いて行く。だから、もちろん、

上野山下まで来た時には、すでに宵を過ごしていた。足に自信

上野を廻ると上根岸、お縫様屋敷の前まで来た。

養善寺のそばから道が別れる。左へ行けば鶯谷、右へ行けば阪本である。

何んと女は昼も物凄い鶯谷の方へ行くではないか、

が、こいつは一生の失敗だったよ。岡八だと鶯谷で名乗ったんだから、彼奴等だって用心をしていた筈だ

、若い男をそそのかしたら、どんな野郎だってついて行く、鶯谷でとっ捕まえてしまう！　それから屋敷へ連て行くのさ、彼奴等の

ねえわい。で、どこまでもつけたってものさ。鶯谷で襲われっちゃった！　うん、五、六人の野郎にな！