兵庫 近畿地方 伊賀 天王寺 九州 京都

渦巻かせた兵庫の薙刀のために、箭は数條縁へ落ちた。

の団体なのであった。応仁の大乱はじまって以来、近畿地方は云う迄もなく、諸国の大名小名の間に、栄枯盛衰が行なわれ、国

「伊賀の国の住人日置正次、弓道の奥義極めようものと、諸国遍歴いたし居るもの。……

「天王寺の妖霊星！　天王寺の妖霊星！」

「天王寺の妖霊星！」

よもあるまい、都にて名ある武士に伝え、伝え終らば九州へと……」

定めある儀にござります。その人数に連れられまして、九州へ妾下向いたします。雉四郎の難題を今日まで、引き延ばして居りましたの

大乱が始まって以来、七年を経た時であり、京都の町々は兵火にかかり、その大半は烏有に帰し、残った家々も大破

なく鬼気さえ催すのであった。しかし応仁の大乱は、京都の市街を戦場とした、市街戦であったので、この種の荒れ果て

傍若無人に、それほど夜も更けていないのに、京都の町をざわめきながら、小走りに走って行くのであった。