江戸 東照宮 駿府 大阪 京都 福島 甲府

有司のその神速振りが妙にこじれて精彩がなかった。江戸から発せられた早打が駿府の城へ着いてから、今日の時間にし

「先ず其の方寸としては最初江戸にて事を起こし漸次駿府大阪京都と火の手を挙ぐるがよろしかろう。また甲斐国甲府

「江戸は本丸西丸の、両丸に兵燹を掛けねばならぬ。機を見て

こうして私は江戸を立って駿府へ参ったのでございます。駿府の町を焼打に掛け、

下野日光山に立籠もることも肝要でござろう。華麗を極めた東照宮を焼き立てるのも一興じゃ」

彼等の巨魁由井正雪は、既に駿府へ発した後で、牛込榎町の留守宅には佐原重兵衛が籠もっていた

にここに不思議な事には、反徒の頭目由井正雪を駿府の旅宿で縛めようとした時だけは、幕府有司のその神速振りが妙に

こじれて精彩がなかった。江戸から発せられた早打が駿府の城へ着いてから、今日の時間にして四時間余というもの、

駿府から発した早打が、江戸柳営に届いたのは、ちょうど暮六つの

「先ず其の方寸としては最初江戸にて事を起こし漸次駿府大阪京都と火の手を挙ぐるがよろしかろう。また甲斐国甲府の城は要害堅固に

こうして私は江戸を立って駿府へ参ったのでございます。駿府の町を焼打に掛け、駿府の城を

私は江戸を立って駿府へ参ったのでございます。駿府の町を焼打に掛け、駿府の城を乗っ取るというのが、表向きの私

参ったのでございます。駿府の町を焼打に掛け、駿府の城を乗っ取るというのが、表向きの私の意見でしたが、その実

先ず其の方寸としては最初江戸にて事を起こし漸次駿府大阪京都と火の手を挙ぐるがよろしかろう。また甲斐国甲府の城は要害堅固にし

も宣り出て、忠弥等と一緒に刑を受けた。京都へ乗り込んだ加藤市左衛門も、大阪方の大将たる金井半兵衛も吉田初右衛門も

其の方寸としては最初江戸にて事を起こし漸次駿府大阪京都と火の手を挙ぐるがよろしかろう。また甲斐国甲府の城は要害堅固にし

を見て城中へ兵を進め新将軍を奪取する。又京都は二条の城及び内裏へも火を放ち、勿体至極もないことながら

、又はご当家の御代となって取り潰された加藤、福島の、遺臣の輩、徳川家を怨んで乗ずべき隙もあれかし

漸次駿府大阪京都と火の手を挙ぐるがよろしかろう。また甲斐国甲府の城は要害堅固にして征むるに難い。しかし某の兵法を