ロンドン 江戸 道灌山 マルセイユ

蝿がとまると脱さぬ。それを面白がつて十七世紀にロンドンの花園に多く植えたさうだ。その学名シレネは、古ギリシヤの神シレヌスに

今さきをる石竹科の花に、道灌草は昔、江戸の道灌山に植たといふ。漢名王不留行、本草綱目にその薬性

さきをる石竹科の花に、道灌草は昔、江戸の道灌山に植たといふ。漢名王不留行、本草綱目にその薬性走つて

し、女が食ふと操が固まるというた。昔、マルセイユでペスト流行の際、盗賊四人、この草で酢を作り飲んで少しも