マリー・ロジェエの怪事件 / 佐々木直次郎 ポーエドガー・アラン
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、その第二の、つまり終りの分派というのが最近ニューヨークで起ったメアリ・セシリア・ロジャーズ殺害事件(原注一)であることは、すべて
がよくなった。メアリ・セシリア・ロジャーズという若い娘がニューヨークの付近で殺害され、その事件は長いあいだ強い聳動をひき起したのである
原注八 ニューヨーク、『マーキュリー紙』。
原注九 H・ヘイスティング・ウェルド氏編集のニューヨーク、『ブラザー・ジョナサン紙』。
原注一〇 ニューヨーク、『ジャーナル・オブ・コマース紙』。
原注一四 ストーン大佐編集のニューヨーク、『コマーシャル・アドヴァタイザー紙』。
原注一六 ニューヨーク、『エクスプレス紙』。
原注一七 ニューヨーク、『ヘラルド紙』。
原注一八 ニューヨーク、『クーリア・アンド・インクァイアラー紙』。
原注二〇 ニューヨーク、『クーリア・アンド・インクァイアラー紙』。
原注二一 ニューヨーク、『イヴニング・ポスト紙』。
原注二二 ニューヨーク、『スタンダード紙』。
(3) ニューヨークで実際に殺害されたメアリ・セシリア・ロジャーズのこと。原注一参照。
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が、次の週もとうとうなんの発見もなく過ぎて、パリにはいつもある、警察への偏見が何回かの容易ならぬ暴動とまでなっ
、『ル・モニトゥール紙』(原注一四)のほかは、パリの全新聞に黙認されてきている。その『ル・モニトゥール紙』は
ことはありえない』と論じているね。これは長年パリに住んでいる人――しかも公人で――この市中で歩きまわるところが
だと思うな。この問題を十分正しく判断するには、パリでもっとも有名な人たりともその個人的な知人の数と、パリの全人口
もっとも有名な人たりともその個人的な知人の数と、パリの全人口とのあいだには、まるで比較にならぬ大きな差がある、と
彼女が家へ帰ったものと想像されている。目下パリに在勤しているこの色魔の名を我々は知っているが、明白な理由
の付近であるとするなら、犯人どもは、いまでもパリに住んでいるものとすると、こんなふうに世間の注意が鋭敏に正しい方面
ていた、ということを信ずるのはとてもむずかしいね。パリの近郊を少しでも知っているものなら、町はずれからよほど遠くまで行かなければ
場所を見出すことが非常にむずかしいことを知っている。パリ近郊の森や林のなかには、誰も行ったことのない場所、それ
さ。その散策者は胸をわるくして、また不快なパリの町へ逃げ帰るだろう。そこはやはり汚穢の巣窟にしても、それほど不調和
たりラム酒を飲んだりしてね。で、例の品物がパリのすぐ付近のどんな茂みのなかででも、ある日曜日から次の日曜日までより
の数について彼が発表した推測なるものが、パリのあらゆる令名ある解剖学者たちから、でたらめで、ぜんぜん根拠のないものとして
とか、あるいは、女売子の殺人犯人を発見するためにパリで用いられた手段や、または、いくぶんでも似たような推理をもと
はまだ未解決のままであった。そこで、作者は、パリの女売子の運命を語るにかこつけて、実在のメアリ・ロジャーズ殺害事件の、