天馬 / 金史良

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地名一覧

九州

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民衆の心を豊かにさせている。朝鮮語は明らかに九州の方言や東北の方言の類とは違う。もちろん僕は又内地語で書く

満洲

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並々ならぬ親交のある、東京文壇の作家田中が、満洲へ行くついでに京城へ立ち寄って朝鮮ホテルに投宿しているということをそれ

東京

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、彼とはそれこそ本当に並々ならぬ親交のある、東京文壇の作家田中が、満洲へ行くついでに京城へ立ち寄って朝鮮ホテルに

という若々しい熱情から、女学校を出るなり結婚問題さえふりきって東京にまで留学に旅立った彼女。だが内地で専門学校を出ると同時に、

ね、それにはさすがに僕も弱りましたよ。丁度東京への原稿を書いていたところなんですから。一寸素晴しいもんですぜ

「僕は東京文壇へ返り咲くつもりです。東京の友人達も皆それを一生懸命にすすめているんです」

「僕は東京文壇へ返り咲くつもりです。東京の友人達も皆それを一生懸命にすすめている

た。「ところがですね、実に素晴しいことには、東京の作家で僕の親友でもある田中君が京城へ来ているんです

「あら、そうでしたの、東京の恋人ってその方のお妹さん? おほほこれは面白いわね」

得たりとばかりいかにも愉快そうに叫んだ。「僕が東京を引き上げる時彼女が追いかけて来ると云って大変だったのです。兎に角田中

は柔道初段以上だからと胸を張ってみせる。そしていつも東京文壇で自分が如何にも大活躍していたようにだらだら自慢話を並べ立て

勘当され、学業は成らず生活費のあてとてなかった。東京での十五年間の生活というものは、それこそ正しく哀れな野良犬同様だっ

日の中に出掛けねばならなかった。それ故この際東京の作家であり又大村と同窓でもある田中が来城したことに一切

、口をばっくりと開けた。実にそれはまぎれもなく東京の田中が、ある官立専門学校教授の角井に案内されていたので

東京から知っている玄竜だと述べていた。それ故東京の或る知名な作家尾形が京城へ立ち寄った際、大村の肝煎りで朝鮮の

強い種属ということである。丁度そのいい標本が田中も東京から知っている玄竜だと述べていた。それ故東京の或る知名な

「奴等は僕が東京文壇で皆の注目をひいて活躍していたことさえ知らないんだ