軽井沢 九州 諏訪 桑名 青森 鳥取 佐賀 新宿

啄木鳥――軽井沢で、ロッヂを叩音した禽。この松原湖のほとりでは、亭い橡の

軽井沢で――落葉松の奥の小径では、もう、ほそ葉の泪が、いつぱい

、脚弱の友人のはうが迅くなる。思ふに、軽井沢では、自転車は、蹇のにんげんに同情するのであるらしい。（この、

軽井沢の林檎――ここの林檎は、いつみても血色がよくない。ごつごつし

――九州、佐賀のかぶら独楽が

諏訪の湖あかり――周囲の山が昏れてから、ぽんと一枚、仰むき

――三重、桑名のおかざり独楽が

――青森大鰐、島津彦三郎作、大独楽が

――鳥取の桐で作られた占ひ独楽が

――九州、佐賀のかぶら独楽が

帰来――秋霖のけぶるなか、新宿で、友人と別れる。お互に、旅嚢いつぱい、旅愁をぶらさげて。それ