北海道 パリ 萩 能登 江南 有明 諏訪 ベルリン カリフォルニア州 札幌 江戸 須磨 志賀 水前寺 東海道 倫敦 ロンドン 松山 隅田川

北海道の俳人へ言伝（一節）

私はパリに行っていわゆるハイカイ詩人の一団と牡丹屋という日本人の経営している料理屋

日本に俳諧と称える詩があることを知って、それをパリに帰って、それに倣ってハイカイという詩を広めたのでありました

如くハイカイというものを日本から持って帰って、それをパリの詩界に移し植えた人）は、こういう句を作って私に示しまし

あります。日本ですらそうでありますから、今俄かにパリで季の事を言った所で、それが人々に受け入れられるということは

を前提としての景色であります。私がロンドンやパリでその景色に比較的親しみを感じなかったというのも、季節の現れが日本

萩の札すゝきの札によみなして　　　州

能登の七尾の冬は住うき　　　兆

途中でさまざまないい景色に接して参りました。中国の江南の景色、セイロンの落日の景色、仏蘭西のローヌ河畔の木の芽の景色、ムードンの

有明の主水に酒屋つくらせて　　　荷兮

入込に諏訪の涌湯の夕ま暮　　　水

現象が顕著でないのに原因するかも知れません。ベルリンに行った時分に、ヴェルダーという所に車を駆って行ってみました

にあっても一年中殆ど同じような時候の続く北米カリフォルニア州の如きものもあるのでありますが、春夏秋冬四季の現れが等分に行わ

私はこの間札幌で簡単なお話をした時分に、

これは人を訪問した場合とは違うが、乙州の江戸の方へ旅立って行く、それを芭蕉が送る、それの挨拶が発句であっ

「乙州が江戸に行くというのでそれを餞けする事にする。東海道を通って行くうち

こゝもとはおもふ便も須磨の浦　　　猿雖

綾ひとへ居湯に志賀の花漉て　　　杜国

吸物は先づ出来されし水前寺　　　蕉

と、芭蕉が弟子を送る心を陳べると同時に東海道の風物を思い浮べたのである。そうすると乙州は自分の身を振返って

景色、ベルギーのヒヤシンス・チュウリップ等の花畠、オランダの風車、倫敦の霧等、数えれば数限りなくある。しかしながら、我が日本という国は山

少しも感興を唆るものはありませんでした。また、ロンドンのキュー・ガーデンに吟行のつもりで行ってみました。折節ロンドンの子女は

キュー・ガーデンに吟行のつもりで行ってみました。折節ロンドンの子女は春のさかりの梨の花や日本から移された桜の花の

の循環を前提としての景色であります。私がロンドンやパリでその景色に比較的親しみを感じなかったというのも、季節の現れ

はこの間松山における子規五十年祭の時分に、松山ホトトギス会主催の俳句会席上でこんな事を言った。

私はこの間松山における子規五十年祭の時分に、松山ホトトギス会主催の俳句会席上

に安住する事を示すものである。ただ、中に「隅田川」とか、「綾の鼓」の如きものがあって、これらは