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若い人は筑前の出生、博多の孫一と云ふ水主でね、十九の年、……七

の黒船に、旭を載せた鸚鵡の緋の色。めでたく筑前へ帰つたんです――

伊勢丸と云ふ其の新造の乗初です。先づは滞りなく大阪へ――それから豊前へ廻つて、中津の米を江戸へ積んで、江戸

前細く※娜に腰を掛けた、年若き夫人が、博多の伊達巻した平常着に、お召の紺の雨絣の羽織ばかり、繕

若い人は筑前の出生、博多の孫一と云ふ水主でね、十九の年、……七年前、福岡

成つて、紫の切も乱るゝまゝに、弛き博多の伊達巻へ。

へ廻つて、中津の米を江戸へ積んで、江戸から奥州へ渡つて、又青森から津軽藩の米を託つて、一度品川まで戻つた

品川まで戻つた処、更めて津軽の材木を積むために、奥州へ下つたんです――其の内、年号は明和と成る……元年申

大阪へ――それから豊前へ廻つて、中津の米を江戸へ積んで、江戸から奥州へ渡つて、又青森から津軽藩の米を託つ

から豊前へ廻つて、中津の米を江戸へ積んで、江戸から奥州へ渡つて、又青森から津軽藩の米を託つて、一度品川まで

静かに進んで礼をする時、牡丹に八ツ橋を架けたやうに、花の中を廻り繞つて、奥へ続いた高楼

米を江戸へ積んで、江戸から奥州へ渡つて、又青森から津軽藩の米を託つて、一度品川まで戻つた処、更めて津軽の

云ふ水主でね、十九の年、……七年前、福岡藩の米を積んだ、千六百石の大船に、乗組の人数、船頭とも

したあと、船中残らず、ぐつすりと寝込んで居た、仙台の小淵の港で――霜の月に独り覚めた、年十九の孫一

渡つて、又青森から津軽藩の米を託つて、一度品川まで戻つた処、更めて津軽の材木を積むために、奥州へ下つた