十和田湖 / 泉鏡太郎 泉鏡花

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地名一覧

弁天島

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。三角さんは、休屋の浜ぞひに、恵比寿島、弁天島、兜島を、自籠の岩――(御占場の真うしろに当たる)――掛

八甲田山

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幽なるさへ、一天の銀河に髣髴として、然も、八甲田山を打蔽ふ、陸奥の空は寂しかつた。

秋田市

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――この言は讖をなした。翌々夜の秋田市では、博士を蝶の取巻くこと、大略斯の通りであつた。もとより後の

伊豆

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ものゝあはれさは、手近な所を引較べる……一寸伊豆の大仁と言つた気がしたのである。が、菜の花や薄の上

剣ヶ峰

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白皙蒲柳の質に似ず、越中国立山、剣ヶ峰の雪を、先頭第四十何人目かに手鈎に掛けた、登山におい

箱根

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全体、箱根でも、塩原でも、或は木曾の桟橋でも、実際にしろ、絵に

八幡宮

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て、中途で思はず、――絶頂の石の祠は八幡宮にてましますのに、――不動明王、と念ずると、やあ、といふ掛声とゝ

中尊寺

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去ぬる年、中泉から中尊寺に詣でた六月のはじめには、細流に影を宿して、山吹の花

江戸

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目かに手鈎に掛けた、登山においては、江戸の消防夫ほどの侠勢のある、この博士の言を信ずると、成程、

十和田神社

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た。休屋の山に一座且聳えて巌山に鎮座する十和田神社に詣で、裏岨になほ累り累る嶮しい巌を爪立つて上つた

塩原

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全体、箱根でも、塩原でも、或は木曾の桟橋でも、実際にしろ、絵にせよ、瑠璃を

秋田

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蟹目のゆるんだ扇子では峠下の木戸へ踞んで、秋田口の観光客を――入らはい、と口上を言ひさうで、照覧あれは

仙台

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十四五人、仙台の学校からと聞く、洋服の紳士が、ぞろ/\と続いて見え

此は温かき瑠璃である。此日、本線に合して仙台をすぐる頃から、町はもとより、野の末の一軒家、麓の孤屋

恵比寿

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も知れない。三角さんは、休屋の浜ぞひに、恵比寿島、弁天島、兜島を、自籠の岩――(御占場の真うしろに当たる

麹町

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は持つべきもの、緑蝶夫人といふ艶麗なのが、麹町通り電車道を向うへ、つい近所に、家内の友だちがあるのに―

東京

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と、芥川さんが詠じて以来、――東京府の心ある女連は、東北へ旅行する亭主の為に鰹のでんぶと

いち早くもみぢしよう。この背戸の烏瓜も先んじて色を染めよう。東京は遥に、家は遠い。……旅の単衣のそゞろ寒に