湯女の魂 / 泉鏡花

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地名一覧

小川山

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たは、この家の内に相違ないぞ、這奴! 小川山の妖怪ござんなれと、右から左へ、左から右へ取って返して、小宮山は

放生津

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でありますが、もはや落鮎になっておりますけれども、放生津の鱈や、氷見の鯖より優でありまするから、魚田に致させまして

信濃川

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鳴声、もそっと遠くは、越後の八百八後家の因縁でも、信濃川の橋の間数でも、何でも存じておりますから、はははは。」

根津

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、柏屋と云うのに泊ってみろ、於雪と云って、根津や、鶯谷では見られない、田舎には珍らしい、佳い女が居るからと

のも、皆手隙と見えて、一人々々入交ったが、根津、鶯谷はさて置いて柳原にもない顔だ、於雪と云うのはどうしたろう

川中島

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それぎり何事もなく、汽車は川中島を越え、浅間の煙を望み、次第に武蔵の平原に近づきまする。

阿房宮

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阿房宮より可恐しく広いやと小宮山は顛倒して、手当り次第に開けた開けた。

江戸

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まして、私はかような田舎者で存じませぬが、何しろ江戸の日本橋ではお医者様でも有馬の湯でもと云うた処を、

鰐口

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間、三七二十一日目の朝、念が届いてお宮の鰐口に縋りさえすれば、命の綱は繋げるんだけれども、婆に邪魔を

富山

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繁昌な町があります。伏木から汽船に乗りますと、富山の岩瀬、四日市、魚津、泊となって、それから糸魚川、関、親不知

小宮山はその日、富山を朝立、この泊の町に着いたのは、午後三時半頃。繁昌

下谷

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の話だけれども、一人、踊で奉公をして、下谷辺のあるお大名の奥で、お小姓を勤めたのがね、ある

仙台

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これを見るとつかつかと下りた、黒縮緬三ツ紋の羽織、仙台平の袴、黒羽二重の紋附を着て宗十郎頭巾を冠り、金銀を

銀座

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ましょう、また若い人にちょっと小指を見せたらどうであろう、銀座の通で手を挙げれば、鉄道馬車が停るではなかろうか、も一つ

東京

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国の小川という温泉から湯女の魂を託って、遥々東京まで持って参ったというお話。

貴方の御話を致しました処、そうでなくってさえ東京のお方と聞いて、病人は飛立つばかり、どうぞお慈悲にと申します

ものだよ、まあさ、御遠慮を申さないで、同じ東京のお方じゃないか、裏の山から見えるなんて、噂ばかりの日本橋の

「貴方は東京のお方でございますってね。」

「うむ、東京だ、これでも江戸ッ児だよ。」

「東京が贔屓かい、それは難有いね、そしてここいらに、贔屓は

「東京は大層広いそうでございますから、泊のものを、こちらで存じており

少しばかり、重い荷を背負わして上げるから、大事にして東京まで持って行きなさい。託というのはそれなんだがね、お雪

を辞して、一生懸命に駈出した、さあ荷物は渡した、東京へ着いたわ、雨も小止みかこいつは妙と、急いで我家へ。

日本橋

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、私はかような田舎者で存じませぬが、何しろ江戸の日本橋ではお医者様でも有馬の湯でもと云うた処を、芸者

方じゃないか、裏の山から見えるなんて、噂ばかりの日本橋のお話でも聞いて、ぐっと気をお引立てなさいなね。水道

鶯谷

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云うのに泊ってみろ、於雪と云って、根津や、鶯谷では見られない、田舎には珍らしい、佳い女が居るからと、度々

、皆手隙と見えて、一人々々入交ったが、根津、鶯谷はさて置いて柳原にもない顔だ、於雪と云うのはどうしたろう、

上野

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上野に着いたのは午後の九時半、都に秋風の立つはじめ、熊谷土手