従軍五十日 / 岸田国士
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旅客機が博多から上海までを約三時間で運んでくれるといふことは、今日の航空知識
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「この辺は景色がいゝね。あれが金山寺の塔か」
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早速、その当時はなかつた急行電車で、筑後平野を縦断した。
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七言絶句はたゞ文字を並べただけのやうだ。「長江に船は浮べども帆の影が淋しい。楊州に美人多しと聞くけれども
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たまらぬといふやうなしんみりした顔をしてみせる。満洲、北支、中支と、殊勲を樹て続けの、この軍用鉄道の権威は、敵
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十月三十日、江南の秋はこれからといふ静かに晴れた朝であつた。
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「上海、香港だ」
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の違ひはあるが、同じく最初に欧式軍隊を範とした日支両国の、今のこの距りはまことに興味深いものである。
し、われわれが理解するところでは、今度の事変は日支両国民の真の提携、真の協力なくしては、その収拾の方法さへなく、平和建設の
治臭を帯びたスローガンであつてはならぬと思ふ。単に両国の利害問題を基礎として、その関係を道徳的な名義に塗りかるだけのことな
誤解から生ずる相互侮蔑の念を一掃することは、今日、両国の識者が何れも冀求するところである。
一点で結びつく例はもちろん多いし、さうでなくても、両国の文化交流といふ現象を通じて、民衆的な交歓が行はれてゐる場合が少くな
しかし、それが東洋平和の根本的基礎であるとすれば、両国民は、是が非でもこの空想を実現させなければならないのではないかと思ふ
ふことに重大な原因があるのではないか、と私は率直に両国民の反省を促したいのである。
てゐた形跡が歴然としてゐるやうに思ふ。こゝに於て、両国の民衆の不幸は、各々の民衆の、「人間的」自覚が遅かつたといふことに重
恐らく、この事変の終末に於て、両国の政治的結合がある形に於て達成されるであらう。経済的利害の一致点も発
の最も不健康な状態を暴露してゐるわけで、そのうへ、両国の為政者自らが、それに十分の認識があつたかどうかは疑はしいからである
といふことを挙げたいと思ふ。事変そのものを挟んで、両国の運命は等しく重大な転機に臨んでゐるけれども、かゝる根本の問題につい
らせたい。それがためには、如何なる方法を講じても、両国民に共通の言葉、共通の表現を探さなければならぬ。日本人がよき日本人で
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三、奈良○尉ハ部下歩兵○○隊、邵伯鎮予備隊ノ歩兵○○隊
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まへんな。ちよつと待つておくれやす」といふ調子で、神戸仕込かなにかの鮮やかなところをみせるものだから、なんにも知らぬ私
通訳も例の神戸仕込の床屋さんであつたといふことはなによりも失敗だが、かう
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で日本人とみると必ず変な女がたかつて来るやうだ。巴里でなら、外国人として目立つからといふ理由もあらうが、上海では
ん誹謗であると思ふが、私の観察によると、巴里でも上海でも、なるほど、盛り場などで日本人とみると必ず変な女
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十一月二日、福岡へ飛ぶ。日本の空だなと思ふ瞬間、私はふと胸に熱いもの
福岡で上りの寝台を求めようとしたら、その日のは無論、翌日の分
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、文芸春秋に、最後の「私の従軍報告」は、東京朝日新聞に、前後してそれぞれ発表したものである。後者は前者の概説
ところが、厄介なことに、私は東京を出る時分から腰のあたりに小さな腫物ができて、どうもこのまゝうつ
今井君は、偶然、東京の私の住ひを知つてゐるといふ。わけを訊くとその筈
できる仕組みになつてゐる。すべて欧風を交へたセットの、東京の某々寺といふが如きである。
東京へ帰つてみると、街の印象がなにひとつ変つてゐないの
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あるのである。たゞ画舫を浮べて湖心の三丹印月島に遊べば、余計な「日本的楽書」が到るところの壁を埋めてゐる
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といふ。わけを訊くとその筈である。伯父さんが西荻窪の金物商で、同君はその店でずつと働いてゐた青年なの