軽井沢 高崎 温川 宇都宮 上野 赤羽 池袋 大宮

。これに遅れると、信越線の準急は午後になる。軽井沢の奥まで行くのに日が暮れてはまづいから、赤羽まで時間をはかつて

ある。しかたがないから、思ひ出し思ひ出し時計をみる。やがて、高崎につく時分だ。

そこで、予定を変更して、高崎から薬師温泉に出て、一晩泊り、翌日、馬で山を越えることに

。かうなると、あとは提灯持ちみたいになるからやめるが、高崎から十幾里の山奥の、温川の谿谷は奇ならずと雖も閑寂、樹々は

ギャロップ。宿ですぐに自動車を呼ばせ、高崎廻りで北軽井沢へ行くときめる。主人も、車の序に高崎まで送つ

で北軽井沢へ行くときめる。主人も、車の序に高崎まで送つてくれることになる。

みたいになるからやめるが、高崎から十幾里の山奥の、温川の谿谷は奇ならずと雖も閑寂、樹々は五分の芽立ちで、桜は

ところが、やつと着いたのは、宇都宮であつた。汽車を間違へて、一つ前の日光行に乗つて

別に慌てることはない。駅員から、宇都宮に用はないかと訊かれ、「ない」と答へるのも無愛想だ

へ休養に出掛ける決心をした。ちやんと予定の時刻に、上野でその友達と落ちあふ約束をしておくと、その日の朝に

といふわけで、そのまゝ上野へ駆けつけるつもりでゐたところ、予定の汽車に間に合ふかどうかあぶない

丁度そこへ、上野から列車がはひつた。遅からず早からず、計算どほりと鼻を高く

軽井沢の奥まで行くのに日が暮れてはまづいから、赤羽まで時間をはかつて電車で行つた。これなら十分間に合ふことに

池袋の乗換はいゝが、赤羽でも、赤帽はゐず、長いプラツトフオームを重い鞄をさげて歩いた。

池袋の乗換はいゝが、赤羽でも、赤帽はゐず、長いプラツトフオームを重い

「ない」と答へた。それではといふので、大宮まで逆戻りの特典を与へられ、五時間あまり鉄道省のパスを利用した