鎌倉 田中町 新宿 田端 浅草 巣鴨

間もなく私共は一時雑誌を中止して鎌倉へ引越しました。その冬、第二次の「労働運動」を初める頃まで

連れてゆこうといい出しました。当時Ｙは、浅草の田中町の小さな裏長屋に、始終彼の啓発者であったＭさんといっしょに住んで

に残っていました。彼はまだその時までは、新宿辺で鍛冶屋の職人をしていたのです。

の家に来るようになったのは、私共が、田端で火事に焼け出されて、滝野川の高台の家に越してからでした。

家に連れてゆこうといい出しました。当時Ｙは、浅草の田中町の小さな裏長屋に、始終彼の啓発者であったＭさんといっしょ

ていた若いＮという同志がいました。Ｎは巣鴨の少年監でうんとやはり科学の本を読んだのです。そして少年の驚く