滑川畔にて / 嘉村礒多
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やいまし、休んでいらつしやいまし、これから岩屋まで十五六丁ありますから、一寸休んでいらつしやいまし、サイダー
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アイ子さんといふのは、ユキの親しくしてゐる本郷の或家の隱居さんの末つ子で、一昨年淺草のさる物持ちの呉服屋へ
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入つた。ふと頭を上げて遙の遠くに、富士や箱根や熱海の、淡い靄につゝまれた緑青色の連山の方をも眺めた
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驛で降りて、次の汽車までのわづかの時間で、八幡宮と建長寺とにお詣りして此方、鎌倉だけは何時かゆつくり見て置き
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四五分の後、自動車は、大塔宮護良親王を祀る鎌倉宮に案内した。
大佛の前で、先程、鎌倉宮の鳥居の下で別れた親子づれの一行が、そこへ歩いて來た私達を
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門を入ると、友ちやんの姉さんが、友子はきのふから鎌倉へ避暑ですよつて、ちよつと得意な口調で言ひますと、その子供の母親
で、八幡宮と建長寺とにお詣りして此方、鎌倉だけは何時かゆつくり見て置きたい氣もちがあつた。ユキも、始終、
見て置きたい氣もちがあつた。ユキも、始終、鎌倉に行きたい、江の島が見たい、長谷の大佛さんを拜みたいと、絶えず
そして二人は鎌倉の町をさして歩き出した。一歩、かうして都會から離れ、生活
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て、次の汽車までのわづかの時間で、八幡宮と建長寺とにお詣りして此方、鎌倉だけは何時かゆつくり見て置きたい氣もち
やがて建長寺前へ辿り着いた。一昨年半僧坊の石段で、叢から蛇が飛び出た時
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もちがあつた。ユキも、始終、鎌倉に行きたい、江の島が見たい、長谷の大佛さんを拜みたいと、絶えず言ひ/\して
はここですね。……眞白き富士の嶺、みどりの江の島、仰ぎ見るも今は涙――わたしたちの女學生時代には大流行でしたよ。
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はちり/″\ばら/\に別れ、自分は自分で鞍馬の山に隱れたり、それ/″\苦勞のすゑ、兄さんを助けて源氏
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出して汗を拭いた。けれど八月も殆ど終りで、東京の熱閙こそまだ喘ぐやうな暑さでも、ここまで來ると、山は
へ出さへしたら/\と思つてゐたのに、東京へ出ると、つい怠けてしまふんですからね。ほんとに寶の山に
の勉強をして下さいな。田舍に居る時は、東京へ出さへしたら/\と思つてゐたのに、東京へ出ると
した日が來るでせうか、わたしは、わたし達が東京にゐられなくなつたら、わたしの生れ故郷に歸つて、小商賣か
ですね。兎に角、將來、田舍へ歸るとでも、東京に踏みとどまるとでも、わたしは、あなたの意志通りになりますから。」