雑記(Ⅰ) / 寺田寅彦
地名一覧
地名をクリックすると地図が表示されます
一 日比谷から鶴見へ
地名をクリックすると地図が表示されます
ある京都というものは少しも出ていなくて、例えばチベットかトルキスタンあたりのどこかにありそうな、荒涼な、陰惨な、そして乾き切っ
地名をクリックすると地図が表示されます
話していた。四万円とか、一万坪とか、青島とか、横須賀とかいう言葉が聞こえた時に私の頭にはどういうもの
地名をクリックすると地図が表示されます
た。その絵の景色には、普通日本人の頭にある京都というものは少しも出ていなくて、例えばチベットかトルキスタンあたりのどこ
日本の事を書いた書物の挿絵を見た中に、京都の清水かどこかの景と称するものがあった。その絵の景色に
地名をクリックすると地図が表示されます
(例)日比谷で
一 日比谷から鶴見へ
夏のある朝築地まで用があって電車で出掛けた。日比谷で乗換える時に時計を見ると、まだ少し予定の時刻より早過ぎたから
日比谷で下りて公園の入り口を見やった時に、これはいけないと思った
前で止まった。前の方の線路を見るとそこから日比谷まで十数台も続いて停車している。乗客はゾロゾロ下り始めたが
日比谷止まりの電車が帝劇の前で止まった。前の方の線路を見ると
例えばわれわれが毎日電車に乗る度に、私が日比谷で見たような場面を見せられるとしたらどうだろう。おそらくわれわれの「
地名をクリックすると地図が表示されます
はないかという仮説をこしらえてみた。そう云えば新橋で下りる人もかなりあった。これもどういう人達か見当が付かない。
地名をクリックすると地図が表示されます
とこの人は東京駅員で昨夜当直をしたのが今朝有楽町辺の宿へ帰って行くのではないかという仮説をこしらえてみ
包をさげたのが、乗ったと思うともうすぐに有楽町で下りた。これはどういう訳だか私には不思議に思われた。
地名をクリックすると地図が表示されます
には不思議に思われた。事によるとこの人は東京駅員で昨夜当直をしたのが今朝有楽町辺の宿へ帰って行くの
年の後に軽率な史家が春秋の筆法を真似て、東京市民をニヒリストの思想に導いた責任者の一つとして電気局を数える
地名をクリックすると地図が表示されます
品川から上野行は嘘のように空いていた。向い側に小間物を行商するらしい中年
地名をクリックすると地図が表示されます
品川から上野行は嘘のように空いていた。向い側に小間物を行商する
地名をクリックすると地図が表示されます
着けている仮面の顔がよほど妙なものである。ちょっと恵比寿に似たようなところもあるが、鼻が烏天狗の嘴のように尖っ