文芸的な、余りに文芸的な / 芥川竜之介
地名一覧
妙義山
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一しよに碓氷山上の月を見た時、突然室生氏の妙義山を「生姜のやうだね」と云つたのを聞き、如何にも妙義山は一塊の根
生姜のやうだね」と云つたのを聞き、如何にも妙義山は一塊の根生姜にそつくりであることを発見した。この所謂感覚は理智の光
感覚のそれ自身新しいことを目標とすれば、僕はやはり妙義山に一塊の根生姜を感じるのをより新しいとしなければならぬ。恐らくは江戸
武蔵野
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詩は「武蔵野」の小品に変らざるを得ない。「武蔵野」はその名前通り、確かに平原に違ひなかつた。しかしまたその雑木林は
帯びてゐる。逆説的な運命はこの古色のある為に「武蔵野」を一層新らしくした。(幾多の人びとは独歩の拓いた「武蔵野」の
パリ
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宛てた恋愛書簡集)はいろいろの話を含んでゐる。たとへばパリから書いた二番目の書簡に、――
カンヌ
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もう一つ次手に田舎の話を引けば、今度はカンヌから書いた書簡に、――
東京
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先生と一しよに子規居士を数へたいと思つてゐる。東京の悪戯つ児斎藤緑雨は右に森先生の西洋の学を借り、左
隅田川
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僕は隅田川の川口に立ち、帆前船や達磨船の集まつたのを見ながら今更のやう