ロンドン 大阪 江戸 巴里 東京 神田

が、買つた時は千八百八十七年、買つた場所はストランド（ロンドン）の或質店の店さきである。

小説を、四月の中央公論で発表した時、或大阪の人からこんな手紙を貰つた。「袈裟は亘の義理と盛遠の情

すると「とても」は三河の国から江戸へ移住する間に二百年余りかかつた訳である。「とても手間取つた

西洋雑誌の載せる所によると、二十一年の九月巴里にアナトオル・フランスの像の建つた時、彼自身その除幕式に演説を試み

と大うそつかれ」とか、種種のポスタアをぶら下げながら、東京街頭を歩いたさうである。廃兵そのものを抹殺する事は、官憲の

年以前のことである。勿論「とても」と云ふ言葉は東京にも全然なかつた訣ではない。が従来の用法は「とてもかなは

とても安い」とか「とても寒い」と云ふ「とても」の東京の言葉になり出したのは数年以前のことである。勿論「とても

付記　なほ四五十年前の東京にはかう云ふ歌もあつたさうである。「ねるぞ、ねだ、

肯定に伴ふ「とても」は東京の言葉ではない。東京人の古来使ふのは「とても及ばない」のやうに否定に伴ふ

肯定に伴ふ「とても」は東京の言葉ではない。東京人の古来使ふのは「とても及ばない」

？　彼等の一人、――たとへば宮武外骨氏の山東京伝を読んで見るが好い。ああ云ふ生涯に住しながら、しかも人生の暗澹

する。その時私の作品集は、堆い埃に埋もれて、神田あたりの古本屋の棚の隅に、空しく読者を待つてゐる事であらう。