大菩薩峠 05 龍神の巻 / 中里介山
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。清姫様というのはね、それ、能狂言にある道成寺……安珍清姫というあの清姫さまでございますよ」
「それから安珍殿が、道成寺の大鐘の下へかくされる、追っかけて来た清姫様は、もうこの時は
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大日ヶ岳へ連なる山々を踏みわけて、木の繁みを潜り潜り歩いて行くのだから、
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「紀三井寺の入相の鐘がゴーンと鳴る時分に、和歌浦の深みへ身を投げて死ん
紀三井寺の入相の鐘の音というところに妙に節をつけて――つまり鳴物入り
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も綺麗な女の方に間違いはない。さてここに、鞍馬寺の山伏で安珍というのがあった」
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「そうしておいて安珍殿は熊野へ参詣を済まし、その帰りには、この家の前を笠で面を隠し
源三位頼政の後裔もここに落ちて来た。熊野で入水したという平維盛もこの地へ落ちて来た。ずっと後の世に
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村とはいうものの、ここは十津川郷の真中で名にし負う山また山の間です。十津川の沿岸を伝うて
をしのぶにはちょうどよい土地である。あの時分以来、この十津川郷には南朝忠臣の霊気が残っているはずであります。
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者は伊勢路へ、或る者は紀州領へ、或る者は大阪方面を指して、さまざまに姿を変えて落ちた後のことであります。
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五百余人で同国高取の城を攻めた日。その翌日、十津川へ退いて、都合二千余人で立籠った時の勢いは大いに振ったもので
郷の真中で名にし負う山また山の間です。十津川の沿岸を伝うて行けばなんのことはないのですけれども、四藩の
「十津川を脱けて、あの釈迦ヶ岳の裏手から間道を通り、吉野川の上流に
十津川の岸へ出て一散に北へと走せ下る。
ありました。いずれも物の具に身を固めた兵士で、十津川から来たものと、紀州家の兵とが一緒になって、竜神村へ
「十津川からお越しのお武家様でござります」
「なるほど、十津川からこの竜神へは、落ちて来そうなところじゃ。しかし竜神といっても
「それはよく存じておりまする。あの、あなた様は十津川からこちらへお落ちなすったのでございましょう」
十津川で山小舎が爆発した後、中にいた十人の浪士の運命は悉く
兵馬は十津川から追いかけて来る間、山中の杣に聞くとこんなことを言いました――
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「いや左様なことはありませぬ、聞けば江戸へ下る途中、伊賀の上野にて、これらの浪士の一行に加わり、それより
故郷へ帰った時は、よく世話をしてくれて、江戸にいる時は着物を送ってくれたり、土地のみやげを送ってくれたり、
お約束をお忘れはなさりますまい、わたしをつれて、江戸へ落ちて下さるあのお約束をお忘れはなさりますまい、あの時のお約束
をお忘れはなさりますまい、あの時のお約束通り、江戸へつれて逃げていただきたいのでございます」
「江戸へ逃げたい?」
「わしと江戸へ逃げたい? お豊どの、お前は亭主持ちのはずじゃ」
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、そこまではまだ八町ほどある、そこへ行くまでに大師堂を左にと下れば御禊の滝があるのであります。
、その朝は、昨夜のあの護摩壇へ行こうとして大師堂の傍まで来たのであったが、不意に火事よという声で振返っ
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左様なことはありませぬ、聞けば江戸へ下る途中、伊賀の上野にて、これらの浪士の一行に加わり、それより吉野へ出で、
ば会えません。竜之助と兵馬とは、山城、大和、伊賀、紀伊の四カ国を、あとになり、先になって、往きつ戻りつ
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上方の客と見える頭の禿げた隠居と、和歌山あたりの商人と見えるのと、二人で湯槽の中で話していました
「わしが、和歌山の御城下のさる御大家に御奉公している時分のこと……」
お豊は、言葉をはさんで、和歌山の大家の娘が入水したという怪談を打消そうとしたのでした
「お前を喜ばせようと思って、これこの通り和歌山の御城下から、お土産を買い込んで来たわい、さあ、早く一緒に
「旦那様が、和歌山へお出かけになって間もなく」
驚くほど堅気になり、真黒くなって家業に精を出し、和歌山へ行ったのも宿屋の実地調べで、これからますます家業へ身を入れよう
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ことはありませぬ、聞けば江戸へ下る途中、伊賀の上野にて、これらの浪士の一行に加わり、それより吉野へ出で、いったん