兵庫 大阪 福原 江戸 道頓堀

別々の旅人のやうになつて歩いたこともあつた。兵庫へ着いて福原の清盛の墓の前で、四人はまた落ち合つた

四人は先づ大阪へ出て、船の出る川口に近い博多山といふ家で、道臣の好物

大阪へ戻つて、二三日道頓堀の宿屋に泊つてゐる中に、芝居見物を

。竹丸も母と一所に殘つてゐることがあつた。大阪には伯父もあり叔母もあるのに、何故こんな家に泊るのかと竹丸

添ひつゝ歩いて、其處から人力車で五里の道を大阪へ行つた。

「定はん貰ひや、大阪の土産やで。可味しいもんやろ。……飴……猫の糞（

「一寸大阪へいて來んならん。」

千代松は大阪行の支度をして、あたふたと出て來た。竹丸が電報を受け取

其の翌日の午後、京子は駕籠に乘つて大阪の病院から歸つて來た。

喰ひの道臣が、まだガラス障子といふものの出來たてに大阪へ註文して、この室の四枚だけを昔から嵌まつてゐた黒塗り

やうになつて歩いたこともあつた。兵庫へ着いて福原の清盛の墓の前で、四人はまた落ち合つた。

「それだけ蝋燭があると、江戸まででも行かれる。」と、千代松は笑つた。

大阪へ戻つて、二三日道頓堀の宿屋に泊つてゐる中に、芝居見物をしたが、狂言は不破