ロンドン 小金井 下北沢 南極 名古屋 田沢 東京 上野 巣鴨

、かまわず「ハイ地獄！」といって切符をくれる。ロンドンまで下さいというと、お気の毒ですが、海の上は走りませんという

翌日小金井の藷ばたけへ連れて行くと、蔓が三尺ぐらいに延びていた。

日は、二三日さきのことだ。翌朝は遥々と、下北沢の親戚の家に厄介になりにいった。老母をリヤカーに乗せ、これを

（例）今日南極

これはその実「ペンギン鳥の住みかを訪ねて」と題する南極での実写だ。

月半程行方不明になったのである。実は郷里の名古屋へ行って、兄の家に泊めて貰っていた。

なった。学童疎開がやかましくなり、博雄の学校も長野県の田沢へ疎開することになった。時は昭和二十年四月頃である。三

ところで主人が居なくなった東京の故宅には、一小事変が起ったのである。それは別事

幸にして、一月半の後、私は東京にかえり、晴耕雨読というか、植木をいじったり、本を読んだり、時

切って呉れる段になると、この車掌さん恐ろしくうるさい。「上野ですか、ハイおツリでちゅ」ぐらいならよいが、家の中を飛び廻って

姉娘が心配し出した。行って見てくるという。上野を出るあの混雑の汽車に、小さな女の子が一人で出掛けるのは、心許ないと

経って、博雄疎開の日になる。世田谷の奥から、巣鴨の焼けあとへ立ちもどり、既に土中から掘り出した例の荷物を妻と共に携え