鬼 / 吉川英治
地名一覧
五所川原
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も、すべてこの中津軽と南津軽との間を横断している五所川原の治水工事に関するものばかりだった。
五所川原の宿場から一里ほど南の山――御月山の中腹に、彼は、
体験の多い老農ほどそう云うし、五所川原の代官などは、口を極めてその無謀を諫めて、
だ空よりも、地はもっともっと青いではないか。五所川原の宿場などは、青田の中に浮いているようなものだ。遥か、向う側
麓の役所に残っている藩のお金をみんな出して、五所川原から酒を買え、有りたけの金で酒や肴を買いあつめてくれ」
「ウム! 今から五所川原まで行けば、夜になる、買物も揃うまい、久しぶりでおまえも、町の
百姓達が、手車に何やら積んだり担いだりして、五所川原から朝風の中を急いで来るのがやがて見える――
岩木川
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で、彼はこの夏、最後の仕上げ仕事としている岩木川の上流の主脈に、全力をかけていた。毎日の人税徴発は、百十
津軽平野
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岩木川の主水を中心とする津軽平野の治水策であった。彼が寝ずに書いた献言書は、半紙七十枚
「行くまい。この津軽平野に、青田の風が吹くようになったら行こう。……もいちど云って
江戸
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藩では、江戸、京都、大坂あたりの商人からも、負債を求め、そして一半を急場に当て
弘前城
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足軽頭である与右衛門は、その朝、組下を連れてこの弘前城の二の丸へ早くから出ていたので、出羽守の眼にとまって、
京都
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藩では、江戸、京都、大坂あたりの商人からも、負債を求め、そして一半を急場に当て、