三国志 03 群星の巻 / 吉川英治
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それから程なく、西涼の太守馬騰と、并州の刺史韓遂のふたりは、十余万の大軍をあわせて、「朝廟の
すると、その乱軍の中で、并州の韓遂は、右将軍の樊稠に追いつかれて、すでに一命も危うかった。
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、太傅馬日※、趙岐のふたりを勅使として関東へ下した。
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ただちに、漢水まで兵をすすめ、一方、船手の軍勢を、漢江に屯させた。
漢江の岸に、兵船をそろえていた船手方の黄蓋は、逃げくずれてきた
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そのうちに寄手の陣頭から、河内の太守王匡、その部下の猛将方悦と共に、
と、呼ばわりながら、河内の強兵をすぐって、呂布の軍へ迫った。
河内の猛将方悦は、
一竿の列伍は淋しく河内へ落ちて行った。山河は蕭々と敗将の胸へ悲歌を送った。生れ
的な敗北をとげ、曹操はわずかな旗下に守られて河内へ落ちて行った――」
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「はい、呉郡富春(浙江省・富陽市)の産で、孫、名は堅、字は文台と申し、
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一万余騎をひきいて、襄陽城を発し、※山(湖北省・襄陽の東)まで出て陣を張った。
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南へと風の如く逃げてきた曹操は、早くも中牟県(河南省中牟・開封―鄭州の中間)――の附近までかかっていた。
ていた。これは道尉陳宮という者で、中牟県の関門を守備しており、私を曹操と見破って召捕えたくらいな英傑
「陳宮? ……。では以前、中牟県の関門を守り、曹操が都落ちをした時、彼を助けるため、官を
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と、策を議して、北海(山東省・寿光県)に急使を派し、孔子二十世の孫で泰山の都尉孔宙の
のを待っているようなものである。ぜひなく定陶(山東省・定陶)をさしてひとまず落ちて行った。
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途中、徐州(江蘇省・徐州)まで来ると、太守陶謙が、わざわざ自身、郡境まで出迎えに出
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すなわち、関西の人、華雄将軍であった。
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となると、第一に先君陶謙の霊位を祭って、黄河の原でその盛大な葬式を営んだ。
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「この際、これを機会に、停戦を約して、長く両国の境に、ふたたび乱の起らぬような協定を結んでもいい」と、いった。