三国志 04 草莽の巻 / 吉川英治
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て、袁紹を大将軍太尉にすすめ、冀州、青州、幽州、并州の四州をあわせて領さるべし――と云い送った。
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江南江東八十一州は、今や、時代の人、孫策の治めるところとなった。
あげる喊の声は、満山の吼えるが如く、背後にせまる江南数百の兵船は海嘯のように彼を脅かして、夜の眠りも与えなかった
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河北の袁紹、都の空虚をうかがい
黄河をわたり、河北の野遠く、袁紹の使いは、曹操から莫大な兵糧軍需品を、蜿蜒数百
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何にしても、皇居の仮普請が急がれたが、そういう状態なので、土木を起すに
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暦陽(江西省)のあたりまで来ると、彼方から一面の若武者が来て、
そして今、大江の流れに臨む寿春(江西省・九江)にあって、その部下には、雄将が多かった。――それ
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呂布は、徐州の堺まで迎えに出ていた。
安象の堺まで来ると、果たせるかな劉表の荊州兵と張繍の聯合勢とが難所
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ひとまず会稽(浙江省・紹興)へ退いて、浙江省の諸雄をたのみ、策を立て直そうと、ひどく弱気
王朗は、ようやく身をもって死地をのがれ、海隅(浙江省・南隅)へ逃げ落ちて行ったが、厳白虎は余杭(浙江省・杭州)
南隅)へ逃げ落ちて行ったが、厳白虎は余杭(浙江省・杭州)へさして奔ってゆく途中、元代という男に酒を飲まされ
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荊州(湖北省・江陵・揚子江流域)には一方の雄たる劉表がなお健在である。
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それより前に、孫策は、兵船数十艘をととのえて、長江に泛かみ出て、舳艫をつらねて溯江して来た。
、勝鬨の声をあわせて、万歳を三唱した頃、長江の水は白々と明け放れ、鳳凰山、紫金山の嶺々に朝陽は映えてい
「江東を討つには、長江の嶮を渡らねばならん。しかも孫策は今、日の出の勢いで、士気
「君は、兵船を以て、長江を跨ぐがごとく布陣し、上流荊州の劉表を、暗に威嚇しておるように
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「済陰定陶(山東省)の生れで董昭字は公仁と申します」
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翌日。呂布の使いは、広陵(江蘇省・楊州)へ立った。
「この上は、秣陵(江蘇省・南京の南方鳳凰山)まで引上げ、総軍一手となって防ぐしかあるまい」
と、どよめき立ち、厳白虎の弟厳与は、楓橋(江蘇省・蘇州附近)まで兵を出して防寨に拠った。
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「ひとまず、安邑県(山西省・函谷関の西方)へおいであって、しばし仮の皇居をお構え遊ばし、玉体を保たせ
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はどうかというに、彼もまた淮南を中心に、江蘇、安徽一帯にわたっていよいよ強大を加え、しかも内心不敵な野望を抱いてい
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帝の御車は、ひた急ぎに、黄河の岸まで落ちて来られた。――李楽は断崖を下りて、ようやく
「では昨日、後から漁船に乗って黄河を渡って来たのは貴公だったのか」