凧の話 / 淡島寒月

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地名一覧

江戸

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「うなり」を、凧よりも長いのを付けると、昔江戸などでは「おいらん」と称えて田舎式としたものである。

は凧である。電線のない時分であるから、初春の江戸の空は狭きまでに各種の凧で飾られたものである。その時分は

葛飾や江戸を離れぬ凧 其角

岡崎

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があって、阿波の撫養町の凧は、美濃紙千五百枚、岡崎の「わんわん」という凧も、同じく千五百枚を張るのであるという。

両国

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のは、両国の釣金の「堀龍」という凧であった。これは両国の袂の釣竿屋の金という人が拵らえて売る凧で、龍という字が二重になって

それからもう一つ、私の近所で名高かったものは、両国の釣金の「堀龍」という凧であった。これは両国の袂の釣竿屋の金という人

長崎

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か、字なら龍とか嵐などがいいようである。長崎の凧は昔葡萄牙や和蘭の船の旗を模したと見えて、

たものは、即ち「雁木」と「うなり」だが、長崎では「ビードロコマ」といって雁木の代りにビードロの粉を松やにで糸

上野

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江戸の頃、秋山正三郎という者がこしらえたもので、上野の広小路で売っていたのである。その頃この広小路のすが凧

この秩父屋にいた職人が、五年ばかり前まで、上野のいとう松坂の横で凧屋をしていたが、この人の家

日本橋

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皆な蘇枋というもので描いたので、これはやはり日本橋の伊勢佐という生薬屋で専売していたのだが、これを

浅草

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近くには、秩父屋という名高い凧屋があって、浅草の観音の市の日から、店先きに種々の綺麗な大きな凧を飾っ