天竜川 / 小島烏水
地名一覧
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ずばなるまい、何となれば時又から、一日で、天竜の下流、鹿島に達するまでの「通し船」を、傭ふには、非常
、ひつそり閑となつて、その間に薬研のやうな天竜の大峡谷があるともおもはれない。
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、何となれば時又から、一日で、天竜の下流、鹿島に達するまでの「通し船」を、傭ふには、非常に高い賃銀を
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日本の歴史の恐怖時代といふべき、平家の末路から、鎌倉の執権政治にかけて、悲壮なる運命劇は、何故か東海道の河畔で演ぜ
東海道の河畔で演ぜられたのが多い、承久の乱に鎌倉に囚はれて、東下りの路すがら、菊川の西岸に宿つて、末路の哀歌
公達、重衡朝臣が、西海の合戦にうち負け、囚はれて鎌倉へ下るときに、この天竜川の西岸、池田の宿に泊つて、宿の長者
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大谷、河内などいふ山村を、西岸に見たが、未だ人の町へは遠い、川水
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た女が、素足に草履を穿き、川縁に立つて、名古屋訛りの言葉で、船頭に言伝てを頼みながら、手紙を渡してゐる、船
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が、霧雨となつて飛んで来たので、もう名高い天竜峡に入ツて来たと知つた、竜角峯とか、何々石とかいふ岩石
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いふ日本へ来たことのある英国人は、五六年前、倫敦の王立地学協会で、講演して、「およそ全世界に見られ得るほどの
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させるやうに、すがれた色彩と、暗い陰影を味はせる東海道にあつても、この天竜川は、音に名高い大河であつた、小天竜大天竜
光景を、夢幻的に現はしてゐるであらうか、東海道の美しい歴史は、文化の京都から、野蛮の関東へと、廃頽して行く
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は、福島といつて、さしも日本のパミ−ル高原、本州を横断する日本アルプスの雪山があるために、日本の屋棟の中心となつ
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か、東海道の美しい歴史は、文化の京都から、野蛮の関東へと、廃頽して行く筋道となつて開展される、王朝時代のデカダン詩人
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、承久の乱に鎌倉に囚はれて、東下りの路すがら、菊川の西岸に宿つて、末路の哀歌を障子に書きつけた中御門中納言宗行卿
障子に書きつけた中御門中納言宗行卿もさうである。「菊川に公卿衆泊りけり天の川」(蕪村)の光景は、川の面を冷いやり
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湯島大屈曲をしてからは、松島から中部まで、直下といつてもよかつた、東岸には中部の大村が
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蜜柑が茂り、蘇鉄が丈高く生えてゐる海岸まで、突き抜ける天竜川といふ道路があることを私は知つてゐる、しかも日本アルプスで、最も
と、暗い陰影を味はせる東海道にあつても、この天竜川は、音に名高い大河であつた、小天竜大天竜は、川筋の変つた
てゐる、私はライン河もダニューブ河も知らないが、天竜川の延長五十四里、その中の三十里は日本アルプスの屋棟ともいふべき信州
今まで峡流には珍らしいほど、屈曲の少なかつた天竜川は、こゝで急な瀬と、深い淵を挟んで、大屈曲をして
川が西の方からてら/\と河原を蜒つて、天竜川へ落ち合ふ。
が、今までの動揺した気分を鎮めてくれる、それに天竜川は深く落ち込んでゐるので、もう二階からは見えない、浴衣に着換へ
が、うつすらと生えてゐる……と見る間に、天竜川第一の難所と呼ばれた新滝の荒瀬にかゝると、川とは言へない
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といふ道路があることを私は知つてゐる、しかも日本アルプスで、最も美しい水の道路であり、水の敷石であることを知つて
知らないが、天竜川の延長五十四里、その中の三十里は日本アルプスの屋棟ともいふべき信州を流れて、川幅が最も狭く、傾斜が最も
に水の都を慕ふ情緒を、許されるならば、日本アルプスの雪の山、氷の山で、閉された、厚ぼつたい、森厳に
に高い賃銀を払はせられるので、私のやうな日本アルプスの貧しい巡礼に、貴族的の豪奢を、要求することに当るからである、私
いつて、さしも日本のパミ−ル高原、本州を横断する日本アルプスの雪山があるために、日本の屋棟の中心となつてゐる信州の、
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してゐるであらうか、東海道の美しい歴史は、文化の京都から、野蛮の関東へと、廃頽して行く筋道となつて開展される
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こゝなる東岸は、福島といつて、さしも日本のパミ−ル高原、本州を横断する日本アルプスの
福島からは略ぼ直流して来た川も、佐太と粟代とで、
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大久保の長瀞へ来たときは、水は湖沼のやうに、穏やかな、円か
大久保といふ村落のあるところを過ぎて、峡間がひらけたかと思ふと、