雪の白峰 / 小島烏水

雪の白峰のword cloud

地名一覧

アルプス

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アルプスに Alpine Glow(山の栄光)という名詞がある、沈む日が山の陰

槍ヶ岳

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(側は陰に入るより)、駒ヶ岳の孤峭は、槍ヶ岳を忍ばせ、木食仙の裸形の如く、雪の斑は、宛然肋骨と頷か

これより右、地蔵鳳凰を越えて、槍ヶ岳の駒ヶ岳と、峭立しては、絶景の極、駒と並べて見て、

富士山

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蝶ヶ岳、白馬、大蓮華の外に、先ず東海道から見た富士山の農男(馬琴の『覊旅漫録』巻の一、北斎の『富嶽百景』

、淡き三色版そのまま、御阪山脈の方向は富士山なくんば見るに足らず、富士の雪は夕陽に映るとき、最も美しく候

妙高山

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いう形に見えるのである。殊に越後には最も多い、妙高山の「農牛」は、甲斐鳳凰山(実は地蔵岳の方にあるので、牛

白馬岳

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名を得たものに、飛騨山脈の大蓮華山、また白馬岳があるし、蝶ヶ岳もある、しかし虚空に匂う白蓮華も、翅粉谷の水脈

凝れる氷を幾筋か白く引いている、自分は北方の白馬岳で、氷河的雪の壮観を説くのは、南の印度で、ジャングル的藪

甲州

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月十七日)と渇えた情を愬えて来る、「甲州は今雪の王国に御座候、四囲の山々、皆雪白、地蔵鳳凰の兀立

白鳥山

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いう諺もある、頸城郡の黒姫山の寝牛、同じく白鳥山の鳥など、雪の国だけあって、山と雪の関係は、何か神話

東海道

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も、前記の蝶ヶ岳、白馬、大蓮華の外に、先ず東海道から見た富士山の農男(馬琴の『覊旅漫録』巻の一、北斎の

飛騨山脈

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雪によって名を得たものに、飛騨山脈の大蓮華山、また白馬岳があるし、蝶ヶ岳もある、しかし虚空に匂う

黒姫山

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と、魚が漁れないという諺もある、頸城郡の黒姫山の寝牛、同じく白鳥山の鳥など、雪の国だけあって、山と雪

八ヶ岳

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の如く、雪の斑は、宛然肋骨と頷かれ候、八ヶ岳も、少し郊外に出づれば、頭を現わすべく、茅岳、金岳より、近き

駒ヶ岳

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も明瞭に仰がれ候(側は陰に入るより)、駒ヶ岳の孤峭は、槍ヶ岳を忍ばせ、木食仙の裸形の如く、雪の斑

これより右、地蔵鳳凰を越えて、槍ヶ岳の駒ヶ岳と、峭立しては、絶景の極、駒と並べて見て、白峰は

夕、稀なる夕映、望遠鏡にて西山一帯を眺めいたるところ、駒ヶ岳の絶巓、地蔵の頭、間の岳、農鳥の絶頂なる、各三角測量標を

甲府

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に澄みかえる冬の富士を、武蔵野平原から眺めた人は、甲府平原またはその附近の高台地から白峰の三山が、天外に碧い空

中でも農鳥山の名を忘れてはならぬ、一体甲府辺の人たちは、春の田植えや、また秋の麦蒔きなどを、「

を北に向け、尾の方を少し高くしている、甲府から見て、一間位の大きさに見えるそうである)と同じである

人物の格好に見えるらしい)は、名高いものであるが、甲府方面からは、富士の「豆蒔小僧」というのが見える、八十八夜

あり、高さここより見て、一間も候べきか、甲府附近を、最も観望宜しき場処と存候。

を迸発する深山の景色を忍び居候。(十二月十八日甲府より)