榛名山 関西 灘 江戸 浅間山 碓氷峠 東京

このほど私は、故郷の上州の榛名山の麓の村へ行ったところ、私の子供のときの収穫時の風景とは

できない。清酒も、品好みをするようになった。関西の方からくるいろいろの清酒を味わうが、もっとおいしいのはないものかと考える

、その積んで行った樽のうち二、三本をさらに灘へ積み返し、上方の酒仙たちの愛用に供したから、富士見酒と言った

。乍去宿酔なし、地酒は調合ものにてあしく候。此間江戸より酒一樽船廻しにて富士を二度見候ゆへ二望嶽と名付置申候

から船で積み出し、遠州灘や相模灘で富士の姿をながめながら江戸へ着き、その積んで行った樽のうち二、三本をさらに灘へ積み

。それは、とにかくとして長い船路を幾日かけて江戸へきて、さらに上方へ持ち返された酒であるから、充分に揉みに揉ま

浅間山の方から吹いてくる霜月の寒い風が、庭のほこりを小さくつむじに巻いて

になった。洋食屋ができて、トンカツを売っている。碓氷峠の方へ通う路は、このごろ県道になってバスが砂塵をあげて走って

だが、いま東京では男山などという灘の酒は見当たらない。それは、とにかくとし