東大寺 瀬戸内海 須磨 明石 奈良

の中には、奈良の薬師寺で拾った瓦や、東大寺で買った鐘や、いろ／＼のものが入っているので、手が

陰気な雲の片影すらなかった。曇っても飽迄で明るい瀬戸内海は女性的である。自然は広い、これも自然の有する姿の一であると

舞子より須磨へ

歩いて須磨へ行く途中、男がざるに石竹を入れて往来を来るのに出遇った。

て此方を見ると、ちら／＼と漁火のように、明石の沿岸の町から洩れる火影が波に映っている。

、鮮しい魚の肉を盛った皿に青く輝いた。奈良、法隆寺と海の遠い処の、宿屋に泊って、半分腐れかゝった魚

私の手携げ袋の中には、奈良の薬師寺で拾った瓦や、東大寺で買った鐘や、いろ／