飛鳥山 房総 赤羽 東京 田端 向島

。この一行は根岸を出て田端から汽車に乗って、飛鳥山の桜を一見し、（妹は初めて飛鳥山を見たのである）それ

に乗って、飛鳥山の桜を一見し、（妹は初めて飛鳥山を見たのである）それからあるいて赤羽まで往て、かねて碧梧桐が案内

事があるのである。もっとも十年ほど前に予が房総を旅行した時に見分した所でも上総をあるく間は少しもげんげん

ではこれを採るものが極めて少ないためでもあるか、赤羽の土手には十間ほどの間にとても採り尽せないほどの土筆が林立

は初めて飛鳥山を見たのである）それからあるいて赤羽まで往て、かねて碧梧桐が案内知りたる汽車道に出でて土筆狩を始め

殊に三月の末であったか、碧梧桐一家の人が赤羽へ土筆取りに行くので、妹も一所に行くことになった時に

二里の所には土筆は余り沢山みつからない。ところが東京の近辺ではこれを採るものが極めて少ないためでもあるか、赤羽の

がある。この土筆は勿論煮てくうのであるから、東京辺の嫁菜摘みも同じような趣きではあるが、実際はそれにも

予まで嬉しい心持がした。この一行は根岸を出て田端から汽車に乗って、飛鳥山の桜を一見し、（妹は初めて飛鳥山

母が共に行かれたことである。花盛りの休日、向島の雑鬧は思いやられるので、母の上は考えて見ると心配にならん

ことは、その次の日曜日にまた碧梧桐が家族と共に向島の花見に行くというので、母が共に行かれたことである