本所 大阪 宇品 富士山 仙台 松山 品川 新橋 東京

のだ。」「僕は二時半の東海道線だが、尤も本所へも寄って行きたいのだが、本所はずれまで人力で往復しては日

で往復しては日が暮れてしまうからネ。」「本所へ行くなら高架鉄道に乗ればよい。」「そうか。高架鉄道があるの

いったのは。なるほどこれなら眺望がいいだろう。」（大阪の連中が四、五人汽車の窓の外に立っている。）「先生

をする位でなくちゃいかんヨ。も一歩進めて、宇品の埠頭に道後旅館の案内がある位でなくちゃだめだ。松山人は実

に著更え、金剛杖をつく。）サア君行こう。富士山の路は非常に険だと聞いたが、こんなものなら訳はないヨ。

だ。（自分は嬉しいので袖の紋を見る。）仙台平の袴も始めてサ。こんなにキュウキュウ鳴ると恥かしいようだ。」

のは何年振りですかなア、実に愉快だ、ハハー松山流白味噌汁の雑煮ですな。旨い、実に旨い、雑煮がこんなに旨かっ

埠頭に道後旅館の案内がある位でなくちゃだめだ。松山人は実に商売が下手でいかん。」

階作りが出来て洋食を食わせるなんていうのは。ヤア品川湾がすっかり見えるネー、なるほどあれが築港の工事をやっているのか。

「これか、新橋ステーションの洋食というのは。とにかく日本も開らけたものだネー。爰処

。／＼／＼／＼／＼。」「ヤアお目出とう御座います。諸君お揃いで。」「今東京から電報が来たもんですからお出迎えに来たのです。」「そう

るのじゃあろうナア。」「こよいかな。こよいは是非東京へ帰って活動写真を見に行く約束があるから、泊るわけには行か