死者の書 続編(草稿) / 折口信夫

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地名一覧

葛城

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葛城の峰は、門の簷から續いて、最後は、遠く雲に入つて

遠く雲に入つてゐる。その高い頂ばかり見えるのが、葛城のこゞせ山、それから梢低くこちらへ靡いてゐるのが、かいな嶽

紀の川

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を見送らうと言ふつもりで、山を降つた。だが紀の川を見おろす處まで來ると、何かなごりの惜しい氣持ちが湧いて來た。せめて

飛鳥

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京になつて三百年、その前にまだ奈良の宮・飛鳥の都百五十年を隔てた昔、この寺をこゝに建てた家は、一族

吉野

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大臣は薄い望みを懸けてゐた。若し、高野や、吉野の奧の花見られることのありさうな、靜かな心踊りを感じて

玉川

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ひの夜、あつたことだ。山の上の小川―玉川―にけぶるやうにうつゝて居た月の光りに、五六間先を行く

奈良

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今の京になつて三百年、その前にまだ奈良の宮・飛鳥の都百五十年を隔てた昔、この寺をこゝに建て