本州 大淀 青島神社 九州 京都 長崎 鹿児島 熊本 東京

だが、九州を歩いて見、どこの樹木でも大体本州の樹より細幹とでも云うのか、すらりと高く繊細な感じをもっ

また大淀まで、今度は軽便鉄道で戻るのだが、道々、私共は本当に見渡す

名所の一つとしているのだろうが、島中に青島神社を祭ったぎり、その特徴ある島の成因について、科学的な説明を与えた

九州の東海岸

これは、別府でふと心づいたことだが、九州を歩いて見、どこの樹木でも大体本州の樹より細幹とでも

れた楓が、さびてこそおれ、その細そりした九州の楓だから座敷に坐って、蟹が這い出した飛石、苔むした根がたから

それには、植込の樹にも大分関係あるらしいことが九州へ来て分った。九州の樹は前にも云う通りすらりと高い。木

にも大分関係あるらしいことが九州へ来て分った。九州の樹は前にも云う通りすらりと高い。木によって違うだろうが楓

緑に囲まれて坐るというところによさがあり、九州――臼杵で見た庭は、心が自ら樹間を逍遙する宏やかさが

九州へ一度も行かない人は、九州という処をどう想像するだろう。樹木なんぞ

九州へ一度も行かない人は、九州という処をどう想像するだろう。樹木なんぞこんなに細そり、山は円く、

景色の処と考えるだろうか。私は滑稽なことだが九州というと、線の太い、何処か毛むくじゃらなところがある土地のように思っ

、わからない。それ故何だか物足りない。ただ、九州に来て、線の素直な、簡明な樹幹ばかり眺めていたところへ、

そういう方面だけ思い出しても、九州の旅行は楽しく、たっぷりしたものであった。

。茶室などのことを私は何も知らないが東京や京都で茶室ごのみというと、清々しくはあるが余り暗い茶室。暗い、木下

私の狭い経験で東京や京都の凝った部屋の植込みが、こんなところは知らない。坐ると、第一

は樹木がこうも、さやさや軽く真直ぐ育つものか。かえりに京都へ寄り、急に思い立って大原へ行った。これはまた、何と低い

た通り思わしくなかったので、それではと鹿児島廻りで長崎へ行こうとたったのであった。どうせ大淀を通るなら、一寸汽車

熊本は、寝て素通りしたから何も知らず、長崎へゆくと、更に人々の気持、自然の雰囲気が異なって来る。

危ぶんでいた通り思わしくなかったので、それではと鹿児島廻りで長崎へ行こうとたったのであった。どうせ大淀を通るなら、

私共はそもそも初めの予定では鹿児島の方へは廻らない積りだった。廻ったらとても旅費が足りない。ところ

の見ただけのところでは小規模にちんまり安住しすぎ、鹿児島は明るく、人の気質が篤く覇気はあるらしいが、既成の或るものが

熊本は、寝て素通りしたから何も知らず、長崎へゆくと、更に

ている。茶室などのことを私は何も知らないが東京や京都で茶室ごのみというと、清々しくはあるが余り暗い茶室。暗い

私の狭い経験で東京や京都の凝った部屋の植込みが、こんなところは知らない。坐ると、