伊勢 軽井沢 奈良 東京

。大きく見積つて二百年には足らぬ年月だと思ふ。伊勢には極めて簡単に伝へてゐる物語が、今昔では、此様に育つて

きめられぬのが、伝説文学の常なのである。伊勢には二つあつて、二つながら、今昔のとは、初めが違つてゐ

自転車が、沢の中に光つて隠れて行く――軽井沢。そこに、子供ばなれのした頃から、しぼますことなく持ち続けてゐ

奈良ほてるの、荒池を眺める部屋を出て、近在を廻り、気が向けば

十二月、寒くなつた冬に、又旅を思ひ立つて、奈良ほてるに行つた。此時は、天武・持統両天子合葬陵だと伝へ

東京も、大川向うで育つた堀君が、北信州の山野に、幾年

と、其がまざ／＼感じられる。同行の神西さんが東京へ帰つてから、名もない山の中を歩いてゐる。古代人が