ノンシャラン道中記 03 謝肉祭の支那服 ――地中海避寒地の巻―― / 久生十蘭

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地名一覧

アルプス

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もたわわに檸檬が色づき、背景には雪の山頂をきらめかすアルプスの連峰、コルクと松の木の生えたサント・オノラの朱色の岩は、紫紺色

太陽はアルプスの巓を赤紫色に染めて、ようやくその向うへ沈もうとしている、漫々

アルプス颪

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氷のように冷たいアルプス颪に、腹の底まで冷えあがったタヌは、そろそろ肝の虫を起こしたとみえ

ニース

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さて、昨年師走の上旬、風光るニースに至る一〇〇八粁を縦走旅行するため不可思議なる自動車に乗じて巴黎を出発し

がありますから、それに乗りさえすれば黙っててもニースまで行きますから心配なさることはありませんね」

いうわけにはゆきませんね、いいじゃないですか、ニースへ行きましょう。明後日から、ニースでは有名な謝肉祭が始まりますからね、率直

、いいじゃないですか、ニースへ行きましょう。明後日から、ニースでは有名な謝肉祭が始まりますからね、率直に申しますと、この筏で

が始まりますからね、率直に申しますと、この筏でニースの謝肉祭を見物に行くのが私の希望なのです、自動車もいやなら、

七、ニース市の光栄、海上より貴人の一行到着さる。苦心惨憺疲労困憊、約十七八

すえ、マルタ島から帰って来た牡蠣船に拾われてニースの海岸に到着したのは翌日の午後四時ごろ、フィンランドの公爵と二人

の公爵と二人の上品な東洋人が、筏に乗ってニースの海岸に漂着したという事件は、目撃者には笑い話の種をあたえ、

興味と昂奮を感じさせた、そのうちでも優秀高雅なニースの社交界に最も感動を与えたのは、その日の「小ニース人」の

墨大隊の軍楽隊が一斉に「マルセーユ」を奏し始めた、ニース市を縦に貫く勝利大通りに今年の「謝肉祭の王様」がゆらぎ出したの

出したのだ。欧羅巴に名だたる第四十六回目のニースの謝肉祭の幕はいま切って落されたのだ。大通りの両側には士

アルル

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をおびた夜空に金色の火花を吹き散らしながら、いまや、アルルの近郊に近い平坦な野原に朦朧とたたずむ橄欖の矮林のそばを轟々たる疾駆

巴里

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「あら、また巴里なの」と、神秘的なことをいう。

マスコット」はそれぞれ趣向を凝らした大山車がゆるぎ出しさて「巴里人の生活」という最初の小山車が通り過ぎると、その後から、胸に