顎十郎捕物帳 12 咸臨丸受取 / 久生十蘭

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地名一覧

小田原町

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すこし嫌気がさして、ころがっていた船宿を出て、小田原町の通りをあてもなくブラブラ歩いていると、すぐそばの露地の奥で、

江戸

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で……。どうしたものか、この月はなっから江戸の市中が水を打ったようにひっそりと静まりかえっているんでございます。

大久保彦左衛門以来という、江戸ではもう名物のひとつになっている名代の強情おやじ、しょんべん組の森川

「それは、鳴りをひそめているんじゃない、江戸にいないのだ」

それだけの人数の悪者が、いったい、なんのためにみな江戸を離れていったのだろう。……なにか思いあたることがないか」

「それだッ……すると、江戸の悪者どもは……」

「きのう、江戸を出たはずだ」

咸臨丸の金、二十五万両が東海道をくだることを聞きこみ、江戸の悪者どもをかりあつめて海道に配置し、自分らはここで勢揃いをし、

八丁堀

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長い脛でぼんのくぼを蹴あげるようにしながら、むさんに八丁堀のほうへ駈けて行った。

長崎

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「じつは、長崎のほうに友達ができてな、ちょっとそこまで行って来た」

二十五万両。……この金が馬の背につまれて長崎までくだる。……どうだ、ひょろ松」

それが、はるばる廻航されてきて、来月の中ごろ、長崎で受けとることになっている。この代価が十万弗。日本の金にし

神田

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顎十郎のとりもちをしているのは、神田の御用聞のひょろ松。その名のとおり、麹室のもやし豆のように

大久保

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大久保彦左衛門以来という、江戸ではもう名物のひとつになっている名代の

浜町

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の屋敷のほうへ曲り、横丁をまわりくねりしたすえ、浜町二丁目の河岸っぷちに近いところへ出た。

日本橋

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ん。一節切の符だという。……それから、日本橋の本屋へ行って、一思庵の『一節切温古大全』というの