初めて見たる小樽 / 石川啄木
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に向って試みたかを。また見よ、北の方なる蝦夷の島辺、すなわちこの北海道が、いかにいくたの風雲児を内地から吸収して、今日
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を。また見よ、北の方なる蝦夷の島辺、すなわちこの北海道が、いかにいくたの風雲児を内地から吸収して、今日あるに到ったかを
我が北海道は、じつに、我々日本人のために開かれた自由の国土である。劫初
いわれて、内地の人は函館を見ただけですでに北海道そのものを見てしまったように考えているが、内地に近いだけそれだけ
、内地に近いだけそれだけほとんど内地的である。新開地の北海道で内地的といえば、説明するまでもなく種々の死法則のようやく整頓さ
札幌に入って、予は初めて真の北海道趣味を味うことができた。日本一の大原野の一角、木立の中の家疎
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行くというような、いわば天下を家として随所に青山あるを信ずる北海人の気魄を、双手を挙げて讃美する者である。自由
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札幌に入って、予は初めて真の北海道趣味を味うことができた。日本一の
しかし札幌にまだ一つ足らないものがある、それはほかでもない。生命の続く
の男らしい活動である。二週日にして予は札幌を去った。札幌を去って小樽に来た。小樽に来て初めて真に
ある。二週日にして予は札幌を去った。札幌を去って小樽に来た。小樽に来て初めて真に新開地的な、真
焼け失せた函館の人もこの卑い根性を真似ていた。札幌の人はあたりの大陸的な風物の静けさに圧せられて、やはり静かにゆったり
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の中心点が太平洋に移ってきて、かつて戈を交えた日露両国の商業的関係が、日本海を斜めに小樽対ウラジオの一線上に集注し来らむと
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初めて見たる小樽
は札幌を去った。札幌を去って小樽に来た。小樽に来て初めて真に新開地的な、真に植民的精神の溢るる男
日にして予は札幌を去った。札幌を去って小樽に来た。小樽に来て初めて真に新開地的な、真に植民的
は最後の一機にだけやる。朝から晩まで突貫する小樽人ほど恐るべきものはない。
、あまりに反撥心の強い活動力をもっている。されば小樽の人の歩くのは歩くのでない、突貫するのである。日本の
風物の静けさに圧せられて、やはり静かにゆったりと歩く。小樽の人はそうでない、路上の落し物を拾うよりは、モット大きい物を
をよけいに買わねばならぬとしても、未来永劫小樽の道路が日本一であってもらいたい。
小樽の活動を数字的に説明して他と比較することはなかなか面倒である
北海道人、特に小樽人の特色は何であるかと問われたなら、予は躊躇もなく
に集注し来らむとする時、予がはからずもこの小樽の人となって日本一の悪道路を駆け廻る身となったのは、予
交えた日露両国の商業的関係が、日本海を斜めに小樽対ウラジオの一線上に集注し来らむとする時、予がはからずも
とうていできぬことである。予はただこの自由と活動の小樽に来て、目に強烈な活動の海の色を見、耳に壮快
である。小樽人とともに朝から晩まで突貫し、小樽人とともに根限りの活動をすることは、足の弱い予にとうていでき
風のごとき漂泊者である。天下の流浪人である。小樽人とともに朝から晩まで突貫し、小樽人とともに根限りの活動