日本無政府主義者陰謀事件経過及び付帯現象 / 石川啄木
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▲一介の活版職工 福田武三郎は本所厩橋凸版印刷株式會社の植字職工にして、本所番場町七六森長七方の二
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北海道小樽區稻穗町畑十四番地 平民機械職工新田融
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居りたる傳次郎は、同年七月郷里を出發し途次新宮及箱根に於て同志に謀るに暴擧を決行せんことを以てし、八
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山梨縣甲府市本町九十七番戸 平民機械鐵工宮下太吉
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當時東京監獄に勞役場留置中の管野すが及び神奈川縣湯河原に於て逮捕されたる傳次郎の七名に過ぎざりしに、嚴密に搜査
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東京朝日新聞は、去る三日和歌山縣東牟婁郡新宮町にて、祿亭事ドクトル大石誠之助を初め同人甥西村伊作、牧師沖野岩三郎外五
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東京朝日新聞は、去る三日和歌山縣東牟婁郡新宮町にて、祿亭事ドクトル大石誠之助を初め同人甥西村伊作、牧師沖野岩三郎外
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大陰謀者の巨魁なり、初め紀州にありて後三重、名古屋を經て信州に入り、猛烈なる破壞思想を職工勞働者に直接注入する
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三十八)の兩人は松山豫審判事の令状を以て直ちに根岸の未決監に收容され、又根岸町字芝生大和田忠太郎(三十)末吉町三の
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令状を以て直ちに根岸の未決監に收容され、又根岸町字芝生大和田忠太郎(三十)末吉町三の四一畫工高畑己三郎(三十二)の兩人
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力作、當時東京監獄に勞役場留置中の管野すが及び神奈川縣湯河原に於て逮捕されたる傳次郎の七名に過ぎざりしに、嚴密
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ば止まじとする模樣あり、東京の檢擧に次で大阪、神戸等に於ける大檢擧となり、近くは幸徳秋水等の公判開廷さ
見るに其思想頗る變化せしものゝ如く、彼の大阪に於ける友人が彼の活動を賞讚して主義の爲めに奮鬪せよと激し
し、多くの文學的書籍にも讀み耽つた。一時は大阪の古い小説家宇田川文海と同棲して、夫婦同樣に暮して居た事もある
暮して居た事もあるし、紀州田邊の牟婁新報、大阪の大阪朝報などで、婦人記者として探訪に從事した事もある。
大阪では雜誌「基督教世界」にも關係して居たが、その東京へ來
て出京し、平民新聞社に投じ主義普及の運動をなし後大阪に到り月刊雜誌を出し、近來は郷里に歸りて園藝に從事し、
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ため、爾後漸く其中心地方に移るに至り、特に長野縣屋代町は新村融(忠雄)の郷里にして、同人は社會主義者中にあり
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「婦人社會主義者喚問」と題し、甲府市に在る宮下太吉の姉妹に關する記事東京朝日に出づ。
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嚴重なるため、爾後漸く其中心地方に移るに至り、特に長野縣屋代町は新村融(忠雄)の郷里にして、同人は社會主義者
黨員に對する其筋の大檢擧は、東京、横濱、長野、神戸、和歌山其他全國各地に亘りて着々進行し、彼の故奧宮
長野縣埴科郡屋代町百三十九番地 平民農新村忠雄
長野縣埴科郡屋代町百三十九番地 平民農新村善兵衞
陰謀を爲すに至りたり、而して本件が本年五月下旬長野縣明科に於て發覺したる際被告となりし者は宮下太吉、新村
是故に四十三年五月下旬長野縣下に於て本件犯罪の端緒發覺するや、檢事總長は當時犯
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東京朝日新聞は、去る三日和歌山縣東牟婁郡新宮町にて、祿亭事ドクトル大石誠之助を初め同人甥西村伊作、牧師
東京朝日新聞は「無政府主義者の全滅」と題し、和歌山に於ける大石、岡山に於ける森近等の捕縛を最後として、本件
其筋の大檢擧は、東京、横濱、長野、神戸、和歌山其他全國各地に亘りて着々進行し、彼の故奧宮檢事正の實
和歌山縣東牟婁郡屋新宮村三百八十四番地 平民醫業大石誠之助
和歌山縣東牟婁郡請川村大字耳打五百卅一番地 平民藥種賣藥及雜貨商成石勘三郎
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は「無政府主義者の全滅」と題し、和歌山に於ける大石、岡山に於ける森近等の捕縛を最後として、本件の檢擧も一段落を告げ
岡山縣後月郡高屋村四千五十二番地 平民農森近運平
△森近運平 岡山縣立農學校の出身にて同縣屬官として社會主義を唱へ職
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韓國併合詔書の煥發と同時に、神戸に於て岡林寅松、小林丑治外二名檢擧せられ、韓人と通じて
下に彼等の審理に着手し、松室檢事總長は神戸より上京したる小山檢事正及び大賀、武富等の專任をして夫々監獄
に對する其筋の大檢擧は、東京、横濱、長野、神戸、和歌山其他全國各地に亘りて着々進行し、彼の故奧宮檢事正
じとする模樣あり、東京の檢擧に次で大阪、神戸等に於ける大檢擧となり、近くは幸徳秋水等の公判開廷され
高知縣高知市鷹匠町四十番屋敷 平民神戸湊川病院事務員岡林寅松
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佐市(四十五)長者町九丁目菓子屋金子新太郎(三十八)の兩人は松山豫審判事の令状を以て直ちに根岸の未決監に收容され、又
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◎京都の社會主義者狩
秋水等の公判開廷されんとするに際しこゝに又々京都方面に於て極めて秘密の間に社會主義者の大檢擧に着手したる
京都府葛野郡朱雀野村字聚樂※豐樂西町七十八番地 平民無職菅野事
管野すが子は齡卅歳、生れは京都府葛野郡朱雀野村である、春に秋に歌に好く詩に好いこの
人の中に唯一人の管野すが子は、實に京都の女である。(一記者)
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に堺、大杉外一名を東京に護送したり。(千葉電話)
八時東京監獄より押送吏は刑事巡査數名と共に千葉監獄に來り極めて秘密の中に堺、大杉外一名を東京に護送し
今囘の社會主義者檢擧に就き赤旗事件に依り千葉監獄に服役中なる社會主義者堺枯川、大杉榮等に對し去月下旬東京
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高知縣幡多郡中村町大字中村町百七十三番屋敷 平民著述業幸徳傳次郎
高知縣安藝郡室戸町大字元無家 平民活版文選職坂本清馬
高知縣高知市鷹匠町四十番屋敷 平民神戸湊川病院事務員岡林寅松
爭鬪を挑み其十數名は處刑せられたり、當時郷里高知縣に於て無政府主義の著述に從事し居りたる傳次郎は、同年七月郷里
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福井縣遠敷郡雲濱村竹原第九號字西作園場九番地 平民草花栽培
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北海道小樽區稻穗町畑十四番地 平民機械職工新田融
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熊本縣玉名郡豐水村大字川島八百七十一番地 士族新聞記者松尾卯一太
せり、砲兵工廠の巡羅をなせしこともあり、後熊本に赴き松尾等の評論に執筆せり。
、飛松與次郎等は何れも熊本社會主義者の中樞にて、熊本評論の記者或は投書家なり、松尾は目下入獄中なり。
松尾卯一太 新美卯一郎、佐々木道元、飛松與次郎等は何れも熊本社會主義者の中樞にて、熊本評論の記者或は投書家なり、松尾は目下
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東京各新聞社、東京地方裁判所檢事局より本件の犯罪に關する一切の事の記事差止命令を受く
東京各新聞社、東京地方裁判所檢事局より本件の犯罪に關する一切の事の記事差止
同午前九(?)時十六分同地發輕便鐵道により東京に護送せられたるものなり。而して同紙は、幸徳は數ヶ月前より其
を立出で、人力車を驅りて輕便鐵道停車場に急ぐ途中、東京、横濱の兩地方裁判所判、檢事及び小田原區裁判所の名越判事等の一行
比較的長文の記事を掲げたる東京朝日新聞によれば、幸徳傳次郎は四十三年四月七日、妻(内縁の妻管野
に遂に表面に過ぎざりしなるべしと記載し、終りに東京地方裁判所小林檢事正の談を掲げたり。曰く、
東京朝日新聞の記事は「無政府黨の陰謀」と題し、一段半以上に亘るもの
尚同記事中、東京に於ては社會主義者に對する警戒取締頗る嚴重なるため、爾後漸く其中心
執行され、六日警官三名の護衞の下に東京に護送せられたる旨を報ぜり。記事によれば、大石は米國
東京朝日新聞は、去る三日和歌山縣東牟婁郡新宮町にて、祿亭事ドクトル大石誠之助を
喚問」と題し、甲府市に在る宮下太吉の姉妹に關する記事東京朝日に出づ。
東京朝日新聞は「無政府主義者の全滅」と題し、和歌山に於ける大石、岡山に於ける
に、本件は最初社會主義者の陰謀と稱せられ、やがて東京朝日新聞、讀賣新聞等二三の新聞によりて、時にその本來の意味
東京朝日新聞の左の如き記事あり。
東京朝日新聞に左の如き記事あり。
等の社會黨員に對する其筋の大檢擧は、東京、横濱、長野、神戸、和歌山其他全國各地に亘りて着々進行し、
的に掃蕩し終らずんば止まじとする模樣あり、東京の檢擧に次で大阪、神戸等に於ける大檢擧となり、近くは
東京朝日新聞紐育電報中左の一項あり。
▽極秘密に東京へ送る
監獄に來り極めて秘密の中に堺、大杉外一名を東京に護送したり。(千葉電話)
、同人等の轉監を申込み來りたれば二十二日夜八時東京監獄より押送吏は刑事巡査數名と共に千葉監獄に來り極めて秘密の
地方裁判所小原檢事は同監獄に出張取調ぶる所ありしが、東京檢事局にては審理及び搜査上不便少からざるより、同人等の轉監を
中なる社會主義者堺枯川、大杉榮等に對し去月下旬東京地方裁判所小原檢事は同監獄に出張取調ぶる所ありしが、東京檢事局にて
東京朝日新聞左の記事を掲ぐ。
東京朝日新聞に左の如き記事出づ。
東京朝日新聞に左の如き記事出づ。
決定書と共に檢事總長より本件犯罪摘要(十日東京朝日新聞所載記事中「大陰謀の動機の一項則ちそれなり)を各新聞社
東京朝日新聞が本件に關し掲載したる全文左の如し。(「被告中の紅
東京市神田區神田五軒町三番地 平民無職奧宮健之
第三百十五條に依り大審院長の命を受けたる豫審判事東京地方裁判所判事潮恒太郎同河島臺藏同原田鑛より差出したる訴訟記録及意見書を調査
新田融、東京に於て逮捕されたる古河力作、當時東京監獄に勞役場留置中の管野すが及び神奈川縣湯河原に於て逮捕さ
者は宮下太吉、新村忠雄、新村善兵衞、新田融、東京に於て逮捕されたる古河力作、當時東京監獄に勞役場留置中の
は其第一着手として明治四十一年六月二十二日東京神田に於て無政府共産革命と大書したる赤旗を白晝公然街路に飜
其言論益※過激となり、明治四十年二月十七日東京神田錦輝館に於ける日本社會黨大會に於て直接行動を
雜誌「基督教世界」にも關係して居たが、その東京へ來て前の電報新聞の婦人記者となるや暫時の間は眞面目
又四十一年七月十五日から九月一日迄四十七日間を東京監獄の未決監に過した、漸く萌して居た肺病はこれより重く、秋水
檢擧されし幸徳傳次郎始め廿六名の無政府主義者は今尚東京監獄に在り、昨日に至り愈※公判開始の決定となり其決定書は
而してその東京各新聞社に發表せられたるは明治四十四年一月十五日、即ち同裁判
に豫審判事を命ずべき旨を請求し、大審院長は東京地方裁判所豫審判事に本件の豫審をなすべきことを命じ、右豫審
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ずと誓約して某新聞社に入り老母妻子と共に府下大久保に居住し極めて平和の生活を爲し居たるも、昨年中同人の出版
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東京市神田區神田五軒町三番地 平民無職奧宮健之
東京市神田區神田五軒町三番地 平民無職奧宮健之
其第一着手として明治四十一年六月二十二日東京神田に於て無政府共産革命と大書したる赤旗を白晝公然街路に飜へ
言論益※過激となり、明治四十年二月十七日東京神田錦輝館に於ける日本社會黨大會に於て直接行動を執る
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其幸徳秋水と千駄ヶ谷町九〇三番地に同棲してからは、雜誌「自由思想」誌上で折々所感