北海道 札幌 小樽 東京

、雪と氷に埋もれて、川さへ大方姿を隠した北海道を西から東に横断して、着て見ると、華氏零下二十―三十度

に不利な結果を齎した。郷里から函館へ、函館から札幌へ、札幌から小樽へ、小樽から釧路へ――私はさういふ風に食

結果を齎した。郷里から函館へ、函館から札幌へ、札幌から小樽へ、小樽から釧路へ――私はさういふ風に食を需めて

郷里から函館へ、函館から札幌へ、札幌から小樽へ、小樽から釧路へ――私はさういふ風に食を需めて流れ歩いた。何時

齎した。郷里から函館へ、函館から札幌へ、札幌から小樽へ、小樽から釧路へ――私はさういふ風に食を需めて流れ歩い

無くとも、漠然とさういふ考へを以て、私は始終東京の空を恋しがつてゐた。

つて、私は釧路の港を出た。さうして東京に帰つて来た。

私も以前の私でなかつた如く、東京も亦以前の東京ではなかつた。帰つて来て私は先づ、新らしい運動に同情を持つ

帰つて来た私も以前の私でなかつた如く、東京も亦以前の東京ではなかつた。帰つて来て私は先づ、新らしい

［「東京毎日新聞」明治四十二年十一月三十、十二月二、三、四、五