魔王物語 / 田中貢太郎

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地名一覧

大熊山

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隔てのない種々な話をした後で、権八がふと大熊山の妖怪のことを云いだした。大熊山は三次郡の西方にある巌

、権八がふと大熊山の妖怪のことを云いだした。大熊山は三次郡の西方にある巌石の峨々と聳えた山で、五十丁

降っていた。平太郎は簑笠を着け、草鞋を穿いて大熊山の方へ向ったが、覆面させられたようで何も見えない。足

やがて大熊山の麓に辿り着いて険阻な石高路を登りはじめたが、其の困難は田畦

石に腰をかけて話していると、今の前まで大熊山の方に当ってもくもくと盛りあがったり崩れたりしていた鼠色の雲が、

来りて異形を顕わせしは、さる五月雨の比、汝が大熊山に登りし時、途に往き合いて、其の相をみるに、此の七月

金華山

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「然らば、我はこれより奥州の金華山に出発する、汝に逢うもこれ限りなるぞよ」と、云って魔王は

奥州

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「然らば、我はこれより奥州の金華山に出発する、汝に逢うもこれ限りなるぞよ」と、云っ

江戸

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することになり、元高五百石を給せられた。此の平太郎は江戸の霞ヶ関にあった藩の上屋敷に来たこともあったので、逢って

備後国

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た悪魔のような物語はあまりない。その中にあって備後国の魔王の物語は、ちょっと風がわりであるから紹介してみよう。

長崎

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と、伯父の家へ出入する菊次と云う者が、幸い長崎の丸山から女を抱えに来ておる者がある、其の者に逢わして