みなかみ紀行 / 若山牧水
地名一覧
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た、「ほゝオ、斯んな處から行くのか、花敷温泉には」と。
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時信州北佐久郡御代田驛に汽車を降りた。同郡郡役所所在地岩村田町に在る佐久新聞社主催短歌會に出席せんためである。驛にはS―
の人と自動車で出迎へてゐた。大勢それに乘つて岩村田町に向ふ。高原の闇を吹く風がひし/\と顏に當る。佐久
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具さに伊賀守の虐政を認めた訴状を上野寛永寺なる輪王寺宮に奉つた。幸に宮から幕府へ傳達せられ、時の將軍綱吉も
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な晝であつた。會者三十名ほど、中には松本市の遠くから來てゐる人もあつた。同じく創作社のN―君も埴科郡
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が……ソレ僕の友人のS―ネ、あれがこの吾妻郡の生れなんだ、だから彼からもよくその樣に聞いてゐたし……
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てゐた。初め岩村田の歌會に出て直ぐ汽車で高崎まで引返し、其處で東京から一緒に來た兩人に別れて私だけ沼田の方
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瀬について行くとまた一つの沼を見た。大尻沼より大きい、丸沼であつた。
を見た。案内人に訊ねると、これが菅沼、丸沼、大尻沼の源となる水だといふ。それを聞く私は思はず躍り上つた。それら
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した枯芒の原、立枯の楢の打續いた暮坂峠の大きな澤に出た。峠を越えて約三里、正午近く澤渡温泉に
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に泣く百七十七箇村の民を見るに見兼ねて身を抽んでて江戸に出で酒井雅樂守の登城先に駕訴をしたのがこの月夜野村
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私だけ沼田の方へ入り込む、それから片品川に沿うて下野の方へ越えて行く、とさういふのであつたが、斯うして久しぶり
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に瘠せ、それに沿うて登る路も漸く細くなつた。須賀川から鎌田村あたりにかゝると四邊の眺めがいかにも高い高原の趣きを帶
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引返した事があつた。然しその湯檜曾の邊でも、銚子の河口であれだけの幅を持つた利根が石から石を飛んで徒渉出來る
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また創作社の社友の一人であるのだ。この群馬縣利根郡からその結社に入つてゐる人が三人ある事を出立の時に調べて、
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をした。私がこちらに來る四五日前、一晩東海道國府津の驛前の宿屋に泊つた。宿屋の名は蔦屋と云つた
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が、草津行きの自動車ならば程なく此處から出るといふことを知つた。そして
出るといふことを知つた。そしてまた頭の中に草津を中心に地圖を擴げて、第二の豫定を作ることになつ
草津ではこの前一度泊つた事のある一井旅館といふへ入つた。私
來たK―君はこの前私が驚いたと同じくこの草津の湯に驚いた。宿に入ると直ぐ、宿の前に在る時間湯から
草津にこの時間湯といふのが六箇所に在り、日に四囘の時間を
上野の草津に來り誰も聞く湯揉の唄を聞けばかなしも
我等は今朝草津を立つときからずつと續いて紅葉のなかをくゞつて來たのである。
温泉がある、高い崖の眞下の岩のくぼみに湧き、草津と違つて湯が澄み透つて居る故に、その崖に咲く躑躅や
てゐるのかも知れない。ソレ上州には伊香保があり草津があるでせう、それに近頃よく四萬々々といふ樣になつたもの
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の通りであつたので直ちに領地を取上げ伊賀守をば羽後山形の奧平家へ預けてしまつた。茂左衞門はそれまで他國に
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十月十四日午前六時沼津發、東京通過、其處よりM―、K―、の兩青年を伴ひ、夜八
は友人Y―君の畫室があつた。彼は折々東京から此處へ來て製作にかゝるのである。今日は門も窓も
の歌會に出て直ぐ汽車で高崎まで引返し、其處で東京から一緒に來た兩人に別れて私だけ沼田の方へ入り込む、それから
行きませうか。行つてよければ行きます、どうせこれから東京に歸つても何でもないんですから。」
の方に行くのは二人づれだからまだいゝが、一人東京へ歸つてゆくM―君には全く氣の毒であつた。
の小料理屋に入つた。此處で別れてK―君は東京へ歸り私は沼田の方へ入り込むのである。
溪流のすゑであるのだ。澁川に正午に着いた。東京行沼田行とそれ/″\の時間を調べておいて驛前の小料理屋
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人、小諸町では驛を出ると直ぐ島崎さんの「小諸なる古城のほとり」の長詩で名高い懷古園に入つた。そしてその壞れ
小諸町へ向ふ事になつた。同行なほ七八人、小諸町では驛を出ると直ぐ島崎さんの「小諸なる古城のほとり」の
であつたが餘り大勢なので中止し、輕便鐵道で小諸町へ向ふ事になつた。同行なほ七八人、小諸町では驛
持ちながらの話のなかに、私が一度二度とこの小諸に來る樣になつてから知り合ひになつた友達四人のうち、殘つて
はれながら、左樣なら左樣ならと帽子を振つた。小諸の方に行くのは二人づれだからまだいゝが、一人東京へ歸つ
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上野の草津に來り誰も聞く湯揉の唄を聞けばかなしも
上野と越後の國のさかひなる峰の高きに雪降りにけり
奇策を案じて具さに伊賀守の虐政を認めた訴状を上野寛永寺なる輪王寺宮に奉つた。幸に宮から幕府へ傳達せられ
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その向うが八ヶ岳、此處からは見えないがこの方角に千曲川が流れてゐるのです。」
まだ落ちて間もない青いものばかりであつた。久しぶりの千曲川はその林のはづれの崖の眞下に相も變らず青く湛
がたの、昨今の季節に於てであつた。急に千曲川の流が見たくなり、園のはづれの嶮しい松林の松の根を