秩父 比叡山 三笠山 嵐山 香取 三峰山 草津 榛名山 八幡宮 仁和寺 鹿島 川原湯温泉 京都 奈良 池袋 東京

其處から沿うて上つてゆく名栗川の溪流、共に秩父の山から出て、前のはやゝ大きく、後者は極めて小さい流であるが

それらの鳥を最も多く聞いたのは山城の比叡山々中の古寺に泊つてゐた時であつた。彼處は全山が寺領で

は漸く深く、札所九番の南圓堂の鐘の音に三笠山の峯越しの雲の輝きこもる頃である。

海の事ばかり書いてゐた。京都の嵯峨から御室、嵐山から清涼寺大覺寺を經て仁和寺に到るあたりの青葉若葉の靜けさ匂は

上を船で※つたも同じく初夏の頃であつた。香取の宮から河とも湖ともつかぬ所を漕いで鹿島の宮へ渡り、

の溪では秩父であらう。信越線熊谷驛から入つて三峰山に登る間の溪流、それから東京山手線の池袋驛から武藏野を横切つて飯能

郭公はなかなか姿を見せぬ鳥だといふが、上州の草津から信州の澁へ白根山の中腹を縫うて越した時、其處の噴火の

岸の木立の中で啼く。さうした景情を私は榛名山の上の湖で心ゆくまで味つた事がある。

に崇徳上皇の流され給うた遺跡があつた。島の八幡宮の神官に案内せられて其處へ行くと、何のそれらしい面影もなく、

京都の嵯峨から御室、嵐山から清涼寺大覺寺を經て仁和寺に到るあたりの青葉若葉の靜けさ匂はしさを何に譬へやう。單

香取の宮から河とも湖ともつかぬ所を漕いで鹿島の宮へ渡り、更に浪逆の浦を潮來へ横切る時には小雨が

藤の花の咲き出すまで、二十日ほども其處に程近い川原湯温泉に泊つてゐて、毎日々々その溪間の眺めを樂しんだものであつ

日々々その溪間の眺めを樂しんだものであつた。川原湯温泉から直ぐその不思議な眺めを持つ峽谷に入つて出はづれるまで約一里、出

山や海の事ばかり書いてゐた。京都の嵯峨から御室、嵐山から清涼寺大覺寺を經て仁和寺に到るあたりの

歩いて、過ぎ去り過ぎゆく『時』のかをりに身を沈め、奈良の春日の森の若葉の中に入り行く心を誰に告げやう。鹿の子

奈良見人つらつら續け春日野の馬醉木が原に寢てをれば見ゆ

入つて三峰山に登る間の溪流、それから東京山手線の池袋驛から武藏野を横切つて飯能に到り、其處から沿うて上つてゆく

熊谷驛から入つて三峰山に登る間の溪流、それから東京山手線の池袋驛から武藏野を横切つて飯能に到り、其處から沿うて上

東京近くの溪では秩父であらう。信越線熊谷驛から入つて三峰山に