樹木とその葉 34 地震日記 / 若山牧水
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『箱根の山でも噴火したではないでせうか。』
箱根を越え、御殿場を越えて逃げて來た所謂罹災民の悲慘な姿で沼津
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君から來た。あとで思つたのだが恐らくこれは高崎の停車場あたりで書かれたものだらう。
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大悟法君からの第一便は名古屋驛から來たがそれからぴつたり止つたまゝで何の音沙汰も無い
中島君が早々東京へ出立した事をば名古屋の他の社友から早速通知があつて知つてゐた。行つてそして斯
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ても暗い方へ/\とのみ走りたがるのだ。先月伊豆に訪ねて來て呉れた時、今から思へばいつもほど元氣がなかつた、
※つて用意を整へ、正午、折柄安否を氣遣つて伊豆から渡つて來て呉れた高島富峯君と共に大悟法君の悲壯な
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奴が搖つて來ると沼津の測候所でふれを出した、三島町は全滅で、山北では汽車が轉覆して何百人かの死人が出た
夢中で過して漸く落着きかけた五日の午後、私は三島町の塚田君を見舞はうと思ひ立つた。同君には沼津の稻玉醫院副院長
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て擔いで來て呉れた。なほ來がけに寄つた大阪の某君の許から頼まれたと云つて渡された包を開いて見ると
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味な位ゐに凪いでゐた。そしてまた何といふ富士山の冴えた姿であつたらう。
へなほ一層の濃藍色でくつきりと浮き出てゐるのが富士山であるのだ。
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寄つて來た。そして安政二年にも地震と共に大津浪がやつて來て、この古宇村全帶を破壞し、洗ひ
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り庭先へ服部純雄さんがやつて來た。彼は昨日岡山から職員總代、學生總代其他と三人の人を連れて、
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急にいろ/\な事が思ひ出されて來た。先づ東京横濱の知人たちの身の上である。
範圍が漸く解りかけた。そして何より驚かされたのは東京横濱地方に於ける出來事であつた。殆んど信じ難い事であつたが
から向うには行けないさうだ、此處まで來たついでに東京まで行つてやらうといま町でいろ/\用意をしたんだが…
救助米が多少※つてるのですけれど、如何してだか東京方面を主にして小田原などにはほんの申譯ばかりにしかよこさないのです
からぴつたり止つたまゝで何の音沙汰も無い。東京、横濱の誰一人からも來ない。毎日町へ出かけて買つて來る
中島君が早々東京へ出立した事をば名古屋の他の社友から早速通知があつて知つ
然し、この人に逢つて愈々東京の大體は解つた。誰も無事、彼も無事、あの人も私
『さうすると、殆んど全部東京の知人は助かつたといふわけか、どうも本統でない樣な
も、齋藤も、梅川も、自宅は横濱で、會社は東京だ。