パリ 江戸 京都 長崎 東京

してゐる御園草四郎、自称青年政事家で某新聞のパリ／＼［「パリ／＼」に傍点］記者とかいふ大洞福弥、批評も

揺ぎもしない困り物だ。斯ういふ奴には罷り間違へば江戸の仇を長崎で討たれるやうな目に遇ふから何でも寄らず触ら

、耶蘇教の坊さんだとかいふアーメン臭い神野霜兵衛、京都の公卿伯爵の公達鍋小路行平――斯ういふ人達だよ、各／＼

困り物だ。斯ういふ奴には罷り間違へば江戸の仇を長崎で討たれるやうな目に遇ふから何でも寄らず触らずが無事

なるのだが、何がさて御容貌は番町随一、恐らく東京随一だらうといふ評判で、諸芸に達しおられて無類の御発明だから