平泉紀行 ──専攻科第一類歴史部── / 村山俊太郎
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郷土としてのわが東北、その文化の淵源地である平泉の研究旅行、これは私たちのもっとも意義深い憧れの旅であるのだ。
三日、午前六時五十五分一の関発、平泉へ出発。まず平泉駅にて下車すればおよそ一町北に平泉館というあり。
陸奥の国に平泉にむかひてたばしのねと申す山の侍るに、こと木は少き
ああ、平泉の山河よ、この山川草木一つとして生きた歴史の宿さぬものは
をすてて、遠い戦場で死んでくれた、百六十余人の平泉の人たちの魂のためにも、私はここの土となってしまいます
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の心を育んでくれた。その清い武人を頼ってはるばる奥州へきた世にも美しい小鳥のような魂をもつ義経を彼らは育てあげ
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往時をしのびてしばし感慨無量であった。鉄路を横ぎって中尊寺のほうへ歩を運ぶ。坂の入口に辨慶松あり、苔の墓標には
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午前六時十五分笹谷の絶頂に到着。寒し、羽陽の山河は霧にさえぎられて見えず。
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かくして五時四十分東沢分校に到着、山風凉しき階上に、香強き榛の花を賞しながら、山里の珍味に夕餉を
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「とうちゃんは、今、新山の学校の二階にいる、お土産をもっていく……火の用心……
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酔漢はぺらぺらとわが校長に話している。明石近くになると、みんなの足が妙な、くすぐったい笑いを初める。その笑いは
明石から仙台まで電車にのる。電車中のロマンスといいたいが、それは長くなる
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宿屋についた。仙台市××町瀬戸かけ旅館とは、みんなが宿屋の看板を見るまで信じてい
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八時頃、笹谷村着。古風な家並みの中に五月鯉が一尾腹をふくらましていた
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みちのくは私にとって第一の故郷です。私はみちのくへきて初めて渇え
みちのくは私にとって第一の故郷です。私はみちのくへきて初めて渇えていた人間のあたたかい心に充たされたのでした
ああ、みちのくの天地よ、さらば永久に静かなれ。
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流れている。即ち藤氏三代の栄耀の跡である。束稲山は北上川をへだてて青空の下に静かに往時の夢をむさぼっている。
流るる北上の激流を、絶壁の下にのぞき相対している束稲山をはるかにのぞんだ。
のうえに永久なる幸を祈ってこの丘を下った。束稲山の清峰には昔阿部頼時が桜一万株を植えたという。西行の
ききもせず束稲山の桜花
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顧みすれば山形の盆地は青く晴れている。
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明石から仙台まで電車にのる。電車中のロマンスといいたいが、それは長くなるから
(第二信・仙台にて)