八丁堀 江戸 両国 熊本 浜町 浅草

「神様や仏様は勿体ねえ、せめて八丁堀の旦那衆が見て、良い御用聞だとなるには、何か秘伝

―銅屋六兵衛と言うんだ、女房はお浜、二人とも江戸の生れだ」

寧に勘定すると七十八枚、それから横山町の大通りから両国の方へも、バラバラと二十二三枚こぼれておりましたが、朝のうちに往来の

の物笑いになるよ。それよりこの町内を始め、浜町から両国へかけて、何か変ったことがないか見て来るがいい。船で逃げたんでなきゃ

「今日は両国稲荷の縁日でしょう」

じゃ遠く逃げようはない、ことにこの辺は浅草御門や、両国の橋番所、伝馬町の大牢まで近いから、千両箱を五つ持って、どこへも行け

場所は両国、盛りこぼれるような野次馬の中を、縄付きを引いて行く照臭さ、あまり人

大川まで運び、船で永代の知合の家へ隠してくれ、日は両国稲荷の御縁日の前の晩、時刻は丑刻（午前二時）前後、場所は横山町三丁目

「店中で知らないものはありません。御領地の熊本から船で送られた、肥後米の代金でございますから」

ガラッ八は鼻を蠢かします。いつぞや浜町の浪花屋の主人が、払いに困って、三千両を盗まれたと

人様の物笑いになるよ。それよりこの町内を始め、浜町から両国へかけて、何か変ったことがないか見て来るがいい

何だって大黒屋の主人を縛らないんだ。いつぞや浜町の浪花屋がやった術だ、今日に迫った五千両の工面に困っ

うるさいから、夜中じゃ遠く逃げようはない、ことにこの辺は浅草御門や、両国の橋番所、伝馬町の大牢まで近いから、千両箱を五